結論から言ってしまうと、八幡の正しい読み方は「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」になります。
八幡の”八”は「はち」「や」、”幡”は「まん」「はた」「はん」と読むことができます。
ただ八幡を「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また八幡を「やわた」と読むのは日本語の”音韻(おんいん)変化”のひとつによるもので、
これは語中・語尾のハ行音がワ行音へと変化する現象になります。
この音韻変化のことを”ハ行転呼(はぎょうてんこ)”、
これにより成立したワ行音のことを”ハ行転呼音(はぎょうてんこおん)”と言います。
例えば「こんにちは」の”は”が「こんにちわ」のように”わ”として読まれ、音韻変化が起こっています。
このように八幡も初めは「やはた」と読まれていたものが、次第に「やわた」と音韻変化により読まれるようになりました。
そして八幡を「ばはん」と読むのは、倭寇(わこう)が船に立てた旗に「八幡」と記したものが、「ばはん」と読まれたことから、「ばはん」と読まれるようになったと言われています。
次の章で八幡の意味について解説していきます。
八幡(はちまん)は「八幡神(はちまんじん)・八幡宮(はちまんぐう)の略/(八幡宮に誓う意から)誓って。絶対に/岐阜県郡上(ぐじょう)市の地名」の意味として用いられています。
八幡を「はちまん」と読むと上記のような意味になりますが、
「やはた」「やわた」「ばはん」と読むとそれぞれ下記のような意味になります。
八幡を「やはた」と読むと「福岡県北九州市西部の地名」の意味で、
「やわた」と読むと「千葉県市川市の地名/京都府南部の市」の意味となります。
そして八幡を「ばはん」と読むと、「倭寇の異名/外国へ略奪に行くこと/国禁を犯して海外に渡ること/八幡船(ばはんせん)の略」の意味になります。
倭寇(わこう)というのは、13~16世紀頃に朝鮮・中国の沿岸地域を侵犯・略奪した日本人に対する朝鮮・中国側における呼称です。
”倭”は「日本・日本人」の意味で、”寇”は「賊・外敵」の意味となっています。
このように八幡は「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
以上が「八幡の読み方と意味、”はちまん”と”やはた”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど