このページでは八幡の読み方と意味、「はちまん」と「やはた」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.八幡の正しい読み方は「はちまん」「やはた」?

 

結論から言ってしまうと、八幡の正しい読み方は「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」になります

 

八幡の”八”は「はち」「や」、”幡”は「まん」「はた」「はん」と読むことができます。

 

 

 

ただ八幡を「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。

 

(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)

 

 

 

また八幡を「やわた」と読むのは日本語の”音韻(おんいん)変化”のひとつによるもので、
これは語中・語尾のハ行音がワ行音へと変化する現象になります。

 

この音韻変化のことを”ハ行転呼(はぎょうてんこ)”、
これにより成立したワ行音のことを”ハ行転呼音(はぎょうてんこおん)”と言います。

 

 

例えば「こんにちは」の”は”が「こんにちわ」のように”わ”として読まれ、音韻変化が起こっています。

 

このように八幡も初めは「やはた」と読まれていたものが、次第に「やわた」と音韻変化により読まれるようになりました

 

 

そして八幡を「ばはん」と読むのは、倭寇(わこう)が船に立てた旗に「八幡」と記したものが、「ばはん」と読まれたことから、「ばはん」と読まれるようになったと言われています。

 

 

次の章で八幡の意味について解説していきます。

 

2.八幡の意味について

 

八幡(はちまん)は「八幡神(はちまんじん)・八幡宮(はちまんぐう)の略/(八幡宮に誓う意から)誓って。絶対に/岐阜県郡上(ぐじょう)市の地名」の意味として用いられています。

 

 

八幡を「はちまん」と読むと上記のような意味になりますが、
「やはた」「やわた」「ばはん」と読むとそれぞれ下記のような意味になります。

 

八幡を「やはた」と読むと「福岡県北九州市西部の地名」の意味で、
「やわた」と読むと「千葉県市川市の地名/京都府南部の市」の意味となります

 

 

 

そして八幡を「ばはん」と読むと、「倭寇の異名/外国へ略奪に行くこと/国禁を犯して海外に渡ること/八幡船(ばはんせん)の略」の意味になります

 

倭寇(わこう)というのは、13~16世紀頃に朝鮮・中国の沿岸地域を侵犯・略奪した日本人に対する朝鮮・中国側における呼称です。

 

”倭”は「日本・日本人」の意味で、”寇”は「賊・外敵」の意味となっています。

 

このように八幡は「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。

 

 

以上が「八幡の読み方と意味、”はちまん”と”やはた”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 八幡の正しい読み方は「はちまん」「やはた」「やわた」「ばはん」。
  • 八幡(はちまん)は「八幡神・八幡宮の略のこと/(八幡宮に誓う意から)誓って。絶対に/岐阜県郡上市の地名のこと」の意味。
  • 八幡(やはた)は「福岡県北九州市西部の地名のこと」の意味。
  • 八幡(やわた)は「千葉県市川市の地名のこと/京都府南部の市のこと」の意味。
  • 八幡(ばはん)は「倭寇の異名のこと/外国へ略奪に行くこと/国禁を犯して海外に渡ること/八幡船の略のこと」の意味。

 

 

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