さて日常的に使われるもので「夏木立」という言葉があります。
この夏木立に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
夏木立がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは夏木立の読み方と意味、「なつこだち」と「なつきだち」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.夏木立の正しい読み方は「なつこだち」「なつきだち」?
では夏木立の正しい読み方は、「なつこだち」「なつきだち」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、夏木立の正しい読み方は「なつこだち」になります。
夏木立の”木”は「き」「こ」、”立”は「た(つ)」「た(ち)」「りつ」と読むことができますが、夏木立は「なつこだち」と読むのが正しく、「なつきだち」と読むのは間違いです。
また”立”の読み方は「た(ち)」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「だ(ち)」という読み方をすることはできません。
木立のように「こたち」ではなく、「こだち」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
木立であれば、木(こ)+立(たち)なので、立(後ろの語)の語頭である清音の”た”が濁音の”だ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で夏木立の意味と類義語について解説していきます。
2.夏木立の意味と類義語について
では夏木立の意味と類義語について見ていきましょう。
まず夏木立は「夏の頃の繁(しげ)った木立のこと」の意味として用いられています。
木立(こだち)というのは、”群がって生えている木のこと”を言います。
夏木立を用いた例文としては、「夏木立の日陰で涼む」や、
「夏木立を眺めている」のような使い方で用いられています。
また夏木立の類義語としては、「木立(こだち)・雑木林(ぞうきばやし)・並木(なみき)・夏草(なつくさ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても夏木立と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「夏木立の読み方と意味、”なつこだち”と”なつきだち”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 夏木立の正しい読み方は「なちこだち」で、「なつきだち」は間違い。
- 夏木立は「夏の頃の繁った木立のこと」の意味。
- 夏木立の類義語には、「木立・雑木林・並木・夏草」などがある。