結論から言ってしまうと、何分の正しい読み方は「なにぶん」「なんふん」「なんぷん」になります。
何分の”何”は「なに」「なん」、”分”は「ふん」「ぶん」「ぶ」と読むことができます。
ただ何分は「なにぶん」「なんふん」「なんぷん」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また何分の”分”の読み方は「ふん」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぷん」という読み方をすることはできません。
何分のように「なんふん」ではなく、「なんぷん」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです。
半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。
このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。
何分であれば、何(なん)+分(ふん)なので、分(後ろの語)の語頭である”ふ”が半濁音の”ぷ”に変化します。
例えば「卵白(らんぱく)」や「分布(ぶんぷ)」は半濁音化なしで読むと、
「らんはく」や「ぶんふ」と読むのが普通です。
もともと”白”には「ぱく」という読み方はないですし、”布”にも「ぷ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するため、
「卵白(らんぱく)」「分布(ぶんぷ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で何分の意味について解説していきます。
何分(なにぶん)は「いくらか。なんらか/なんといっても。とにかく/何卒(なにとぞ)。どうか」の意味として用いられています。
何分を「なにぶん」と読むと上記のような意味になりますが、
「なんふん」「なんぷん」と読むと「時刻を尋ねるときに用いられる語」の意味となります。
このように何分を「なにぶん」「なんふん」「なんぷん」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
何分を用いた例文としては、「何分(なにぶん)天気が悪いので」や、
「いま何分(なんふん、なんぷん)ですか?」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「なんといっても。とにかく」の意味で、
後者の例文は「時刻を尋ねるときに用いられる語」の意味で使用しています。
以上が「何分の読み方と意味、”なにぶん”と”なんふん”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど