さて日常的に使われるもので「頭取」という言葉があります。
この頭取に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
頭取がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは頭取の読み方と意味、「とうどり」と「とうしゅ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.頭取の正しい読み方は「とうどり」「とうしゅ」?
では頭取の正しい読み方は、「とうどり」「とうしゅ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、頭取の正しい読み方は「とうどり」になります。
頭取の”頭”は「あたま」「とう」、”取”は「と(る)」「と(り)」「しゅ」と読むことができますが、頭取は「とうどり」と読むのが正しく、「とうしゅ」と読むのは間違いです。
また”取”の読み方は「と(り)」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ど(り)」という読み方をすることはできません。
頭取のように「とうとり」ではなく、「とうどり」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
頭取であれば、頭(とう)+取(とり)なので、取(後ろの語)の語頭である清音の”と”が濁音の”ど”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で頭取の意味と類義語について解説していきます。
2.頭取の意味と類義語について
では頭取の意味と類義語について見ていきましょう。
まず頭取は「銀行などの取締役の代表者のこと/音頭(おんど)を取る人のこと/集団の長のこと/劇場などで楽屋の取り締まりをする人のこと」の意味として用いられています。
頭取を用いた例文としては、「彼は銀行の頭取だ」や、
「その集団の頭取を務める」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「銀行などの取締役の代表者のこと」の意味で、
後者の例文は「集団の長のこと」の意味で使用しています。
また頭取の類義語としては、「会長(かいちょう)・重役(じゅうやく)・常務(じょうむ)・専務(せんむ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても頭取と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「頭取の読み方と意味、”とうどり”と”とうしゅ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 頭取の正しい読み方は「とうどり」で、「とうしゅ」は間違い。
- 頭取は「銀行などの取締役の代表者のこと/音頭を取る人のこと/集団の長のこと/劇場などで楽屋の取り締まりをする人のこと」の意味。
- 頭取の類義語には、「会長・重役・常務・専務」などがある。