さて日常的に使われるもので「退く」という言葉があります。
この退くに用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
退くがどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは退くの読み方と意味、「しりぞく」と「どく」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.退くの正しい読み方は「しりぞく」「どく」?
では退くの正しい読み方は、「しりぞく」「どく」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、退くの正しい読み方は「しりぞく」「どく」「のく」「ひく」になります。
退くの”退”は「しりぞ(く)」「の(く)」「ひ(く)」「たい」と読むことができます。
退くの”退”という字には「ど(く)」という読み方はないですが、
「の(く)」という読み方から転じて、「ど(く)」とも読まれるようになりました。
また退くは「しりぞく」「どく」「のく」「ひく」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので注意が必要です。
次の章で退くの意味と類義語について解説していきます。
2.退くの意味と類義語について
では退くの意味と類義語について見ていきましょう。
まず退く(しりぞく)は「後方へ下がること/身分の高い人の前から下がること/引退すること/距離を置くこと」の意味として用いられています。
退くを「しりぞく」と読むと上記のような意味になりますが、
「どく」「のく」「ひく」と読むとそれぞれ下記のような意味となります。
退くは「どく」と読むと「場所をあけて他へ移ること」、「のく」と読むと「場所をあけて他へ移る/引退する」、「ひく」と読むと「後方へ下がる/前面から身を下げる/(線・管などを)設置する/関係を断つ/中途でやめる」の意味になります。
このように退くを「しりぞく」「どく」「のく」「ひく」のどれで読むかによって、意味が少し異なるので覚えておきましょう。
退くを用いた例文としては、「一歩退(しりぞ)いて考えてみる」や、
「このことからは手を退(ひ)く」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「距離を置くこと」の意味で、
後者の例文は「関係を断つこと」の意味で使用しています。
また退くの類義語としては、「戻る(もどる)・後退(こうたい)・辞任(じにん)・退職(たいしょく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても退くと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「退くの読み方と意味、”しりぞく”と”どく”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 退くの正しい読み方は「しりぞく」「どく」「のく」「ひく」。
- 退く(しりぞく)は「後方へ下がること/身分の高い人の前から下がること/引退すること/距離を置くこと」の意味。
- 退く(どく)は「場所をあけて他へ移ること」の意味。
- 退く(のく)は「場所をあけて他へ移ること/引退すること」の意味。
- 退く(ひく)は「後方へ下がること/前面から身を下げること/(線・管などを)設置すること/関係を断つこと/中途でやめること」の意味。
- 退くの類義語には、「戻る・後退・辞任・退職」などがある。