さて日常的に使われるもので「天草」という言葉があります。
この天草に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
天草がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは天草の読み方と意味、「てんぐさ」と「あまくさ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．天草の正しい読み方は「てんぐさ」「あまくさ」？
では天草の正しい読み方は、「てんぐさ」「あまくさ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、天草の正しい読み方は「てんぐさ」「あまくさ」の両方になります。
天草の”天”は「てん」「あま」と読むことができます。
ただ天草は「てんぐさ」「あまくさ」のどちらで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
（次の章でそれぞれの意味について解説していきます）
また”草”の読み方は「くさ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぐさ」という読み方をすることはできません。
天草のように「てんくさ」ではなく、「てんぐさ」と濁って読むのは、日本語の「連濁（れんだく）」と呼ばれているものです。
連濁とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
天草であれば、天（てん）＋草（くさ）なので、草（後ろの語）の語頭である清音の”く”が濁音の”ぐ”に変化します。
例えば「手紙（てがみ）」や「綿毛（わたげ）」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙（てがみ）」「綿毛（わたげ）」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で天草の意味と類義語について解説していきます。
２．天草の意味と類義語について
※上は天草（てんぐさ）の写真
では天草の意味と類義語について見ていきましょう。
まず天草（てんぐさ）は「テングサ科の紅藻類のこと」の意味として用いられています。
天草（てんぐさ）は浅い海の岩の上に着生しており、
ところてん・寒天などの原料として用いられています。
天草を「てんぐさ」と読むと上記のような意味になりますが、「あまくさ」と読むと「熊本県西部、天草上島・下島・御所浦島などからなる市/天草諸島の略」の意味となります。
このように天草を「てんぐさ」「あまくさ」のどちらで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
また天草（てんぐさ）の類義語としては、「和布（わかめ）・珪藻（けいそう）・藻屑（もくず）・水草（みずくさ）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても天草と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「天草の読み方と意味、”てんぐさ”と”あまくさ”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 天草の正しい読み方は「てんぐさ」「あまくさ」の両方。
- 天草（てんぐさ）は「テングサ科の紅藻類のこと」の意味。
- 天草（あまくさ）は「熊本県西部、天草上島・下島・御所浦島などからなる市のこと/天草諸島の略のこと」の意味。
- 天草（てんぐさ）の類義語には、「和布・珪藻・藻屑・水草」などがある。