さて日常的に使われるもので「十戒」という言葉があります。
この十戒に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
十戒がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは十戒の読み方と意味、「じゅっかい」と「じっかい」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.十戒の正しい読み方は「じゅっかい」「じっかい」?
では十戒の正しい読み方は、「じゅっかい」「じっかい」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、十戒の正しい読み方は「じゅっかい」「じっかい」の両方になります。
十戒の”十”は「じゅう」「じゅっ」「じっ」、”戒”は「いまし(める)」「かい」と読むことができます。
ただ一般的には十戒は「じっかい」と読むことが多いです。
また十戒(じゅっかい)のように「十(じゅっ)」が用いられている言葉は、
「十干(じゅっかん)・十進法(じゅっしんほう)」しか見つけることができませんでした。
十戒(じっかい)のように「十(じっ)」が用いられている言葉には、
「十干(じっかん)・十手(じって)・十哲(じってつ)・十指(じっし)」などがあります。
次の章で十戒の意味と類義語について解説していきます。
2.十戒の意味と類義語について
では十戒の意味と類義語について見ていきましょう。
まず十戒は「沙弥(しゃみ)が守るべき10個の戒(いまし)めのこと/神がモーセに与えたと言われる10個の戒めのこと」の意味として用いられています。
沙弥というのは、”仏門に入り正式な僧となるための修行をしている7歳以上、20歳未満の男の僧のこと”を指します。
沙弥が守るべきとされる10個の戒めは以下の通りです。
<沙弥が守るべき10個の戒め>
1.不殺生(ふせっしょう):生き物を殺してはならない
2.不偸盗:(ふちゅうとう)盗んではならない
3.不淫(ふいん):性行為をしてはならない
4.不妄語(ふもうご):嘘をついてはならない
5.不飲酒(ふおんじゅ):酒を飲んではならない
6.不塗飾香鬘(ふずじきこうまん):世俗の香水や装飾類を身に付けてはならない
7.不歌舞観聴(ふかぶかんちょう):歌や音楽、踊りを鑑賞してはならない
8.不坐高広大牀(ふざこうこうだいしょう):膝よりも高い家具や、装飾を伴うベッドに寝てはならない
9.不非時食(ふひじじき):食事は1日2回で、それ以外に間食をしてはならない
10.不蓄金銀宝(ふちくこんごんほう):お金や金銀・宝石類を含めて、個人の資産となる物を所有してはならない
そしてモーセの十戒は以下の通りです。
<モーセの十戒>
1.わたしの他に神があってはならない
2.あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない
3.主の日を心にとどめ、これを聖とせよ
4.あなたの父母を敬え
5.殺してはならない
6.姦淫(かんいん)してはならない
7.盗んではならない
8.隣人に対して偽証してはならない
9.隣人の妻を欲してはならない
10.隣人の財産を欲してはならない
また十戒の類義語としては、「五戒(ごかい)・訓戒(くんかい)・訓示(くんじ)・諫言(かんげん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても十戒と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「十戒の読み方と意味、”じゅっかい”と”じっかい”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 十戒の正しい読み方は「じゅっかい」「じっかい」の両方。
- 十戒は「沙弥が守るべき10個の戒めのこと/神がモーセに与えたと言われる10個の戒めのこと」の意味。
- 十戒の類義語には、「五戒・訓戒・訓示・諫言」などがある。