結論から言ってしまうと、差金の正しい読み方は「さしがね」「さきん」「さしきん」になります。
差金の”差”は「さ(す)」「さ(し)」「さ」、”金”は「かね」「きん」と読むことができます。
一般的には差金は「さきん」と読むことが多く、「さしがね」と読む場合は”差し金”と書き表されることが多いです。
ただ差金を「さしがね」「さきん」「さしきん」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説します)
また”金”の読み方は「かね」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「がね」という読み方をすることはできません。
差金のように「さしかね」ではなく、「さしがね」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
差金であれば、差(さし)+金(かね)なので、金(後ろの語)の語頭である清音の”か”が濁音の”が”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で差金の意味について解説していきます。
差金(さしがね)は「直角に曲がった金属製のものさし/陰で人を唆(そそのか)して操ること/操り人形で、人形の手首や指を操作する棒のこと」の意味として用いられています。
差金を「さしがね」と読むと上記のような意味になりますが、
「さきん」「さしきん」と読むとそれぞれ下記のような意味になります。
差金を「さきん」と読むと「差し引きした余りの金額」の意味で、
「さしきん」と読むと「手付け金のこと/不足を補うために出す金銭」の意味となります。
このように差金は「さしがね」「さきん」「さしきん」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
差金を用いた例文としては、「これは誰の差金(さしがね)だ」や、
「差金(さきん)決済」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「陰で人を唆して操ること」の意味で、
後者の例文は「差し引きした余りの金額」の意味で使用しています。
以上が「差金の読み方と意味、”さしがね”と”さきん”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど