忌日の読み方と意味、「きじつ」と「いじつ」正しいのは?

 

さて日常的に使われるもので「忌日」という言葉があります。

 

この忌日に使用されている漢字(特に”忌”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。

 

そこでこのページでは忌日の読み方と意味、「きじつ」と「いじつ」どちらが正しいのかを解説します。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

1.忌日の正しい読み方は「きじつ」「いじつ」?

 

では忌日の正しい読み方は、「きじつ」「いじつ」どちらなのかを見ていきましょう。

 

結論から言ってしまうと、忌日の正しい読み方は「きじつ」「きにち」「いみび」になります

 

忌日の”忌”は「い(む)」「い(み)」「き」、”日”は「ひ」「にち」「じつ」と読むことができますが、忌日は「きじつ」「きにち」「いみび」と読むのが正しく、「いじつ」と読むのは間違いです。

 

 

 

一般的には忌日は「きにち」と読むことが多いです。

 

ただ忌日を「きじつ」「きにち」「いみび」のどれで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。

 

(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)

 

 

 

また”日”の読み方は「ひ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「び」という読み方をすることはできません。

 

忌日のように「いみひ」ではなく、「いみび」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです

 

 

連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。

 

忌日であれば、忌(いみ)+日(ひ)なので、日(後ろの語)の語頭である清音の”ひ”が濁音の”び”に変化します。

 

 

 

例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。

 

もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。

 

 

次の章で忌日の意味と類義語について解説していきます。

 

2.忌日の意味と類義語について

 

では忌日の意味と類義語について見ていきましょう。

 

まず忌日(きじつ、きにち)は「その人が死んだ日と同じ日付の日。命日のこと」の意味として用いられています。

 

 

忌日を「きじつ」「きにち」と読むと上記のような意味になりますが、
「いみび」と読むと「汚(けが)れを避けて慎(つつし)むべき日/縁起の悪い日」の意味となります

 

このように忌日は「きじつ」「きにち」「いみび」のどれで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。

 

 

 

忌日を用いた例文としては、「祖母の忌日(きじつ、きにち)」や、
「今日は忌日(いみび)だ」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「その人が死んだ日と同じ日付の日」の意味で、
後者の例文は「縁起の悪い日」の意味で使用しています。

 

 

 

また忌日の類義語としては、「回忌(かいき)・周忌(しゅうき)・没年(ぼつねん)・年忌(ねんき)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても忌日と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「忌日の読み方と意味、”きじつ”と”いじつ”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 忌日の正しい読み方は「きじつ」「きにち」「いみび」で、「いじつ」は間違い。
  • 忌日(きじつ、きにち)は「その人が死んだ日と同じ日付の日。命日のこと」の意味。
  • 忌日(いみび)は「汚れを避けて慎むべき日のこと/縁起の悪い日のこと」の意味。
  • 忌日の類義語には、「回忌・周忌・没年・年忌」などがある。

 

 

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