さて日常的に使われるもので「阿吽」という言葉があります。
この阿吽に使用されている漢字(特に”吽”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは阿吽の読み方と意味、「あうん」と「あぎゅう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.阿吽の正しい読み方は「あうん」「あぎゅう」?
では阿吽の正しい読み方は、「あうん」「あぎゅう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、阿吽の正しい読み方は「あうん」になります。
阿吽の”吽”は「うん」「ごう」と読むことはできますが、
「ぎゅう」と読むことはできないので、阿吽を「あぎゅう」と読むのは間違いです。
また阿吽(あうん)のように「阿(あ)」が用いられている言葉には、
「阿波(あわ)・阿含(あごん)・阿呆(あほう)・阿漕(あこぎ)」などがあります。
阿吽(あうん)のように「吽(うん)」が用いられている言葉は、
阿吽の他には見つけることができませんでした。
次の章で阿吽の意味と類義語について解説していきます。
2.阿吽の意味と類義語について
では阿吽の意味と類義語について見ていきましょう。
まず阿吽は「最初と最後のこと/吐く息と吸う息のこと/寺院の山門の両側にある仁王(におう)や狛犬(こまいぬ)などの姿のこと」の意味として用いられています。
「寺院の山門の両側にある仁王や狛犬などの姿のこと」というのは、
”一対の像のうち、一方が口を開き(阿)、もう一方が口を閉じ(吽)ている姿のこと”を指します。
(「阿(あ)」は口を開いて出す音のことで、「吽(うん)」は口を閉じて出す音のこと)
阿吽を用いた例文としては、「彼らは阿吽の関係だ」や、
「阿吽の像を置く」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「吐く息と吸う息」の意味で、後者の例文は「寺院の山門の両側にある仁王や狛犬などの姿」の意味で使用しています。
”阿吽の関係”、”阿吽の呼吸”、”阿吽の仲”のように用いられますが、
「吐く息と吸う息を合わせるように行動する」という意味で、つまり”息がぴったり合っている”ということです。
また阿吽の類義語としては、「呼吸(こきゅう)・呼気(こき)・口気(こうき)・息継ぎ(いきつぎ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても阿吽と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「阿吽の読み方と意味、”あうん”と”あぎゅう”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 阿吽の正しい読み方は「あうん」で、「あぎゅう」は間違い。
- 阿吽は「最初と最後のこと/吐く息と吸う息のこと/寺院の山門の両側にある仁王や狛犬などの姿のこと」の意味。
- 阿吽の類義語には、「呼吸・呼気・口気・息継ぎ」などがある。