結論から言ってしまうと、素性の正しい読み方は「すじょう」「そせい」になります。
素性の”素”は「す」「そ」、”性”は「せい」「しょう」と読むことができますが、素性を「すせい」と読むのは間違いです。
一般的には素性は「すじょう」と読むことがほとんどです。
ただ素性を「すじょう」「そせい」のどちらで読むかによって、意味が異なるので注意が必要です。
(次の章でそれぞれの意味について解説していきます)
また”性”の読み方は「しょう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「じょう」という読み方をすることはできません。
素性のように「すしょう」ではなく、「すじょう」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
素性であれば、素(す)+性(しょう)なので、性(後ろの語)の語頭である清音の”し”が濁音の”じ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で素性の意味と類義語について解説していきます。
素性(すじょう)は「血筋・家柄・生まれ・育ち・経歴のこと/物の由緒(ゆいしょ)や由来のこと」の意味として用いられています。
素性を「すじょう」と読むと上記のような意味になりますが、
「そせい」と読むと「本来の性質」の意味となります。
このように素性は「すじょう」「そせい」のどちらで読むかによって、意味が異なるので覚えておきましょう。
素性を用いた例文としては、「素性(すじょう)を調べる」や、
「この品物の素性(すじょう)は明らかだ」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「血筋・家柄・生まれ・育ち・経歴」の意味で、
後者の例文は「物の由緒や由来」の意味で使用しています。
また素性の類義語としては、「身元(みもと)・出生(しゅっせい)・血統(けっとう)・出身(しゅっしん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても素性と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「素性の読み方と意味、”すせい”と”すじょう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>