結論から言ってしまうと、順応の正しい読み方は「じゅんおう」「じゅんのう」の両方になります。
順応の”順”は「じゅん」、”応”は「こた(える)」「おう」と読むことができます。
ただ一般的には順応は「じゅんのう」と読むことがほとんどです。
また順応の”応”の読み方は「おう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「のう」という読み方をすることはできません。
順応のように「じゅんおう」ではなく、「じゅんのう」と変化して読むのは、日本語の「連声(れんじょう)」と呼ばれているものです。
連声とは、”ア行(母音)・ヤ行・ワ行で始まる語が、「m」「n」「t」を末尾に持つ語に結びついたとき、発音しやすくするために、後ろの語(ア行・ヤ行・ワ行で始まる語)の語頭がマ行・ナ行・タ行の音に変化する現象のこと”を言います。
順応(じゅんのう)であれば、順(じゅん)[jun](「n」を末尾に持つ語)+応(おう)[ou](ア行で始まる語)なので、応(おう)[ou](後ろの語)の語頭である”お”がナ行の音である”の”に変化します。
・順(じゅん)[jun] + 応(おう)[ou] → 順応(じゅんのう)[junnou]
例えば「三位(さんみ)」や「銀杏(ぎんなん)」は連声なしで読むと、
「さんい」や「ぎんあん」と読むのが普通です。
・三(さん)[san] + 位(い)[i] → 三位(さんみ)[sanmi]
・銀(ぎん)[gin] + 杏(あん)[an] → 銀杏(ぎんなん)[ginnan]
もともと”位”には「み」という読み方はないですし、”杏”にも「なん」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連声によってマ行・ナ行・タ行の音に変化するため、
「三位(さんみ)」「銀杏(ぎんなん)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連声によって、マ行・ナ行・タ行の音に変化するわけではないので注意してください。
次の章で順応の意味について解説していきます。
順応は「環境・境遇の変化に従って性質や行動を適応させること/生物に同じ刺激を連続して与えた場合、これに適応するように感覚器官などが次第に変化する現象のこと」の意味として用いられています。
順応を用いた例文としては、「彼は会社に順応することが出来なかった」や、「その種は洞窟で過ごすうちに暗闇に順応した」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「環境や境遇の変化に従って性質や行動を適応させること」の意味で、後者の例文は「生物に同じ刺激を連続して与えた場合、これに適応するように感覚器官などが次第に変化する現象のこと」の意味で使用しています。
以上が「順応の読み方と意味、”じゅんおう”と”じゅんのう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど