このページでは順応の読み方と意味、「じゅんおう」と「じゅんのう」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.順応の正しい読み方は「じゅんおう」「じゅんのう」?

 

結論から言ってしまうと、順応の正しい読み方は「じゅんおう」「じゅんのう」の両方になります

 

順応の”順”は「じゅん」、”応”は「こた(える)」「おう」と読むことができます。

 

 

ただ一般的には順応は「じゅんのう」と読むことがほとんどです。

 

 

 

また順応の”応”の読み方は「おう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「のう」という読み方をすることはできません。

 

順応のように「じゅんおう」ではなく、「じゅんのう」と変化して読むのは、日本語の「連声(れんじょう)」と呼ばれているものです

 

 

連声とは、”ア行(母音)・ヤ行・ワ行で始まる語が、「m」「n」「t」を末尾に持つ語に結びついたとき、発音しやすくするために、後ろの語(ア行・ヤ行・ワ行で始まる語)の語頭がマ行・ナ行・タ行の音に変化する現象のこと”を言います。

 

 

順応(じゅんのう)であれば、順(じゅん)[jun](「n」を末尾に持つ語)+応(おう)[ou](ア行で始まる語)なので、応(おう)[ou](後ろの語)の語頭である”お”がナ行の音である”の”に変化します。

 

・順(じゅん)[jun] + 応(おう)[ou] → 順応(じゅんのう)[junnou]

 

 

 

例えば「三位(さんみ)」や「銀杏(ぎんなん)」は連声なしで読むと、
「さんい」や「ぎんあん」と読むのが普通です。

 

・三(さん)[san] + 位(い)[i] → 三位(さんみ)[sanmi]

 

・銀(ぎん)[gin] + 杏(あん)[an] → 銀杏(ぎんなん)[ginnan]

 

もともと”位”には「み」という読み方はないですし、”杏”にも「なん」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では連声によってマ行・ナ行・タ行の音に変化するため、
「三位(さんみ)」「銀杏(ぎんなん)」と変化させて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が連声によって、マ行・ナ行・タ行の音に変化するわけではないので注意してください。

 

 

次の章で順応の意味と類義語について解説していきます。

 

2.順応の意味と類義語について

 

順応は「環境・境遇の変化に従って性質や行動を適応させること/生物に同じ刺激を連続して与えた場合、これに適応するように感覚器官などが次第に変化する現象のこと」の意味として用いられています。

 

 

順応を用いた例文としては、「彼は会社に順応することが出来なかった」や、「その種は洞窟で過ごすうちに暗闇に順応した」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「環境や境遇の変化に従って性質や行動を適応させること」の意味で、後者の例文は「生物に同じ刺激を連続して与えた場合、これに適応するように感覚器官などが次第に変化する現象のこと」の意味で使用しています。

 

 

 

また順応の類義語としては、「適応(てきおう)・対応(たいおう)・適合(てきごう)・慣れる(なれる)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても順応と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「順応の読み方と意味、”じゅんおう”と”じゅんのう”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 順応の正しい読み方は「じゅんおう」「じゅんのう」の両方。
  • 順応は「環境・境遇の変化に従って性質や行動を適応させること/生物に同じ刺激を連続して与えた場合、これに適応するように感覚器官などが次第に変化する現象のこと」の意味。
  • 順応の類義語には、「適応・対応・適合・慣れる」などがある。

 

 

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