結論から言ってしまうと、霧雨の正しい読み方は「きりさめ」「きりあめ」の両方になります。
霧雨の”霧”は「きり」「む」、”雨”は「あめ」「う」と読むことができます。
ただ一般的には霧雨は「きりさめ」と読むことがほとんどです。
また霧雨の”雨”の読み方は「あめ」と読むことはできますが、それ単体では「さめ」と読むことはできません。
霧雨のように「きりあめ」ではなく、「きりさめ」と変化して読むのは、日本語の「音韻添加(おんいんてんか)」と呼ばれているものです。
音韻添加とは、”語を合成したときに、発音しやすくするため、元々の音に新しい音が加えられる現象のこと”を言います。
霧雨(=合成した後の語)であれば、合成する前は霧(きり)[kiri]+雨(あめ)[ame]で、そのまま合成すると霧雨(きりあめ)[kiriame]となりますが、音韻添加により”s”が追加され、霧雨(きりさめ)[kirisame]と変化します。
・霧(きり)[kiri] + 雨(あめ)[ame] → 霧雨(きりさめ)[kirisame]
例えば「小雨(こさめ)」や「春雨(はるさめ)」は音韻添加なしで読むと、
「こあめ」や「はるあめ」と読むのが普通です。
・小(こ)[ko] + 雨(あめ)[ame] → 小雨(こさめ)[kosame]
・春(はる)[haru] + 雨(あめ)[ame] → 春雨(はるさめ)[harusame]
もともと”雨”という字には「さめ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では音韻添加によって元々の音に新しい音が加えられるため、
「小雨(こさめ)」「春雨(はるさめ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が音韻添加によって、元々の音に新しい音が加えられるわけではないので、注意してください。
次の章で霧雨の意味について解説していきます。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど