さて日常的に使われるもので「忌引き」という言葉があります。
この忌引きに用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
忌引きがどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは忌引きの読み方と意味、「きびき」と「いびき」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.忌引きの正しい読み方は「きびき」「いびき」?
では忌引きの正しい読み方は、「きびき」「いびき」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、忌引きの正しい読み方は「きびき」になります。
忌引きの”忌”は「い(む)」「き」と読むことができますが、忌引きは「きびき」と読むのが正しく、「いびき」と読むのは間違いです。
忌引きは「忌引(きびき)」と送り仮名なしで書き表されることもありますが、送り仮名なしでの読み方も同じなので覚えておきましょう。
また”引”の読み方は「ひ(き)」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「び(き)」という読み方をすることはできません。
忌引きのように「きひき」ではなく、「きびき」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
忌引きであれば、忌(き)+引き(ひき)なので、引き(後ろの語)の語頭である清音の”ひ”が濁音の”び”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で忌引きの意味と類義語について解説していきます。
2.忌引きの意味と類義語について
では忌引きの意味と類義語について見ていきましょう。
まず忌引きは「近親者が亡くなったとき、勤務先・学校などを休んで喪に服すこと。また、そのための休暇のこと」の意味として用いられています。
”喪に服す(もにふくす)”というのは、”亡くなった人の冥福を祈りながら、慎(つつ)ましく生活すること”を言います。
忌引きを用いた例文としては、「忌引き明けの仕事だ」や、
「彼は今日は忌引きでお休みです」のような使い方で用いられています。
また忌引きの類義語としては、「早退(そうたい)・病欠(びょうけつ)・欠勤(けっきん)・公休(こうきゅう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても忌引きと意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「忌引きの読み方と意味、”きびき”と”いびき”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 忌引きの正しい読み方は「きびき」で、「いびき」は間違い。
- 忌引きは「近親者が亡くなったとき、勤務先・学校などを休んで喪に服すこと。また、そのための休暇のこと」の意味。
- 忌引きの類義語には、「早退・病欠・欠勤・公休」などがある。