結論から言ってしまうと、覚書の正しい読み方は「おぼえがき」になります。
覚書の”覚”は「おぼ(え)」「かく」、”書”は「か(く)」「か(き)」「しょ」と読むことができますが、覚書は「おぼえがき」と読むのが正しく、「かくしょ」と読むのは間違いです。
また”書”の読み方は「か(き)」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「が(き)」という読み方をすることはできません。
覚書のように「おぼえかき」ではなく、「おぼえがき」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
覚書であれば、覚(おぼえ)+書(かき)なので、書(後ろの語)の語頭である清音の”か”が濁音の”が”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で覚書の意味と類義語について解説していきます。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>