さて日常的に使われるもので「便宜」という言葉があります。
この便宜に使用されている漢字(特に”宜”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは便宜の読み方と意味、「びんせん」と「べんぎ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.便宜の正しい読み方は「びんせん」「べんぎ」?
では便宜の正しい読み方は、「びんせん」「べんぎ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、便宜の正しい読み方は「べんぎ」になります。
便宜の”便”は「びん」「べん」、”宜”は「よろ(しい)」「ぎ」と読むことはできますが、”宜”は「せん」と読むことはできず、便宜を「びんせん」と読むのは間違いです。
便宜の”宜(ぎ)”という字は、”宣(せん)”という字に似ているため注意が必要です。
また便宜(べんぎ)のように「便(べん)」が用いられている言葉には、
「簡便(かんべん)・軽便(けいべん)・不便(ふべん)・利便(りべん)」などがあります。
便宜(べんぎ)のように「宜(ぎ)」が用いられている言葉には、
「時宜(じぎ)・機宜(きぎ)・適宜(てきぎ)・情宜(じょうぎ)」などがあります。
次の章で便宜の意味と類義語について解説していきます。
2.便宜の意味と類義語について
では便宜の意味と類義語について見ていきましょう。
まず便宜は「都合の良いこと。便利なこと/特別な処置のこと」の意味として用いられています。
便宜を用いた例文としては、「便宜上このように略す」や、
「彼の便宜を図る」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「都合の良いこと。便利なこと」の意味で、
後者の例文は「特別な処置のこと」の意味で使用しています。
なので前者の例文は「都合が良いのでこのように略す」となり、
後者の例文は「彼のために特別な処置をする」のような意味となります。
また便宜の類義語としては、「適当(てきとう)・有用(ゆうよう)・好都合(こうつごう)・重宝(ちょうほう)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても便宜と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「便宜の読み方と意味、”びんせん”と”べんぎ”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 便宜の正しい読み方は「べんぎ」で、「びんせん」「べんせん」は間違い。
- 便宜は「都合の良いこと。便利なこと/特別な処置のこと」の意味。
- 便宜の類義語には、「適当・有用・好都合・重宝」などがある。