1.関税とは


結論から言ってしまうと関税とは、”輸入または輸出する品物に課せられる税金のこと”です。


関税は大きく分けて「輸入関税:輸入時に品物に課される税金」と「輸出関税:輸出時に品物に課される税金」の2種類があり、日本を含めてほとんどの国では「輸入関税」のみが設定されています。


関税は、国内産業の保護を主な目的(他にも国の財政収入の確保や貿易の調整、外交における交渉材料など)としており、国(発展途上国からの輸入品に対しては、通常の関税率よりも低く設定など)や品目(日本で設定されている輸入関税の場合、靴は約20%~30%、アクセサリーは約5%など)によって税率は異なります。



では関税の主な目的である国内産業の保護という視点から、外国からリンゴを輸入してそれを国内で販売するとき、「関税なし(=リンゴに関税がかからない)の場合」と「関税あり(=リンゴに関税がかかる⇒徴収した関税はその国の財政収入になる)の場合」で見ていきましょう。


例えば、現地(外国)からリンゴ1個あたり20円で購入し、国内までのリンゴの輸送費なども含めて1個あたりさらに5円かかり、リンゴ1個あたり計25円(品物代20円+輸送費など5円)の費用がかかる(ここでは利益を考えない)とします。



上図のように「関税なしの場合 ⇒ リンゴ1個25円で国内販売できる」、「関税あり(リンゴ1個あたり15円の関税がかかる)の場合 ⇒ リンゴ1個40円で国内販売できる」ということになります。



関税なしの場合、国内で生産されたリンゴが1個50円であれば、外国産のリンゴは1個25円なので国内産のリンゴよりも圧倒的に安いことから、国内産のリンゴではなく外国産のリンゴを購入する人が多くなり、国内産のリンゴが売れ残ってしまい国内の農家にとっては死活問題です。


しかし関税ありの場合、外国産の方が生産コストの低さから国内産より安くなることは多いですが、それでも国内産よりも圧倒的に安くなるということは少ないため、外国産だけが買われて国内産が売れ残る、といった事態を防ぐことができます


このように外国からの輸入品に関税をかけることで、国内産業が守られている、というわけです。




関税分は商品価格に上乗せされるため、最終的にその関税分を負担するのは「消費者」


関税として輸入企業(輸入業者)が支払った分の金額については商品価格に上乗せされるため、最終的にその関税分の金額を負担するのは「消費者」(商品が売れ残った場合は「輸入企業(輸入業者)」や「小売店」が負担)になります。



また、関税(輸入関税)が引き上げられると、輸入企業は「商品価格はそのままで、自社の利益分を少なくする」か「商品価格の値上げ」のどちらかをしなければなりません


このように関税は国内産業の保護を主な目的として設定されてはいますが、実質的なコストは国内の企業や消費者が支払っている、と言えます。


2.関税の仕組み(いつ誰がどこに払う?)

では関税(いつ誰がどこに払うか)の仕組みを輸入関税と輸出関税に分けて、それぞれ解説していきます。

  • 輸入関税(B国企業の商品をA国企業が購入して、A国内に輸入する場合)
  • 輸出関税(B国企業の商品をA国企業が購入して、A国内に輸入する場合)



輸入関税(B国企業の商品をA国企業が購入して、A国内に輸入する場合)


では「A国が輸入関税を設定していて(B国に輸出関税は設定されていない)、B国企業の商品をA国内に輸入する場合」について見ていきましょう。


(日本を含めて多くの国では輸出関税は設定されているが、輸出関税は設定されていない)



まずはB国企業の商品をA国に輸送するために、B国企業が通関手続きをしてB国税関から許可をもらい商品をB国から輸出します。


(この例では「A国企業=輸入者(=買主)」、「B国企業=輸出者(=売主)」になる)



その後、B国から輸出した商品を輸送し、A国企業がA国税関で通関手続きをして(A国企業がA国税関に)輸入関税を支払うことで、A国税関から許可をもらい商品をA国に輸入することができます。


(契約条件によっては、輸出者側が輸入関税を含めたすべての費用を負担することもあります)



ただ、輸出入に関する手続きや商品の輸送の手配などは、輸入者(買主)や輸出者(売主)が直接行うことは少なく、通関業者に依頼して代行してもらうことが多いです。



輸出関税(B国企業の商品をA国企業が購入して、A国内に輸入する場合)


次に「A国が輸入関税、B国が輸出関税を設定していて、B国企業の商品をA国内に輸入する場合」について見ていきましょう。


(輸出関税が設定されている国は少ない)



まずはB国企業の商品をA国に輸送するために、B国企業が通関手続きをして(B国企業がB国税関に)輸出関税を支払うことで、B国税関から許可をもらい商品をB国から輸出します。



その後、B国から輸出した商品を輸送し、A国企業がA国税関で通関手続きをして(A国企業がA国税関に)輸入関税を支払うことで、A国税関から許可をもらい商品をA国に輸入することができます。



以上が「関税とは?いつ誰がどこに払うかなどの仕組みをわかりやすく図で解説!」でした。



3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 関税とは、”輸入または輸出する品物に課せられる税金のこと”。
  • 関税は大きく分けて「輸入関税:輸入時に品物に課される税金」と「輸出関税:輸出時に品物に課される税金」の2種類があり、日本を含めてほとんどの国では「輸入関税」のみが設定されている。
  • 関税は、国内産業の保護を主な目的(他にも国の財政収入の確保や貿易の調整、外交における交渉材料など)としている。
  • 基本的に輸入関税は「輸入企業(=買主)」が支払い、輸出関税は「輸出企業(=売主)」が支払うことが多い。



関連ページ

<覚えておきたい知識>


鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など

【知識】一般常識の一覧!


哀悼、重複、出生、集荷など

読み間違えやすい漢字一覧!


(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど

【一般的】物の名前の一覧!


(写真あり)メンマ、かんぴょう、マシュマロなど

食べ物の原材料の一覧!


(地図あり)軍艦島、淡路島、屋久島など

日本の島(名前・読み方)の一覧!


<豆知識>


(写真あり)カレーの容器、視力検査の器具など

見たことあるけど名前がわからないもの一覧!

<名前は知っているけどわからないもの>


(写真あり)アヒージョ、マリトッツォなど

【食べ物・料理】名前は知ってるけどわからないもの一覧!


(写真あり)磯(いそ)、沿道、郊外など

【場所】名前は知ってるけどわからないもの一覧!


(写真あり)うなじ、くるぶし、土踏まずなど

【体の部位】名前は知ってるけどわからないもの一覧!


<よく使う言葉>


慣習、準拠、言わずもがな、明文化など

よく使うけどちょっと難しい言葉や表現の一覧!


慣習的、致命的、便宜的、作為的など

【○○的】よく使う言葉の意味と一覧!


互換性、慢性、普遍性、必然性など

【〇〇性】よく使う言葉の意味と一覧!


蛙化、明文化、マンネリ化、擬人化など

【〇〇化】よく使う言葉の意味と一覧!