年々地球温暖化が進み気温が少しずつ上がってきているように感じます。
地球温暖化によって気温が上がることで様々な影響があります。
地球温暖化による影響のひとつとして「海面の上昇」が挙げられています。
ではなぜ地球温暖化によって海面上昇が起こるのか知っていますか?
知っているという人もいますが、その中には海面上昇の原因について誤解している人も多いです。
そこでこのページでは、地球温暖化によって海面上昇が起こる原因について簡単に解説します。
どうぞご覧ください。
1.海面上昇が起こるのは氷山が溶けることが原因ではない?
では海面が上昇するのは氷山が溶けることが原因ではないのかどうか見ていきましょう。
海面の上昇が起こる原因を知っていると答えた人の多くが、
地球温暖化によって南極や北極の氷が溶けたからと言います。
ですが結論から言ってしまうと、海面が上昇する主な原因は南極や北極の氷が溶けるからではありません。
氷山が溶けることが海面上昇の理由ではないということについて説明します。
まずよく例に使われている実験を紹介します。
実験内容としては氷と水をコップにギリギリまで入れて、
時間が経って氷が溶けたらコップから水が溢れるのかどうかという実験です。
この実験は何を目的として行われているのかというと、
氷と水の体積は同じなのかどうかを調べることを目的として行っています。
氷が溶けることで水がコップから溢れたら氷のほうが水よりも体積が大きく、
逆にコップの水の量が減っていたら氷のほうが水よりも体積が小さいということになります。
どうなったのかというと実験結果としては、
時間が経って氷が溶けた状態のコップの水は一切溢れていませんでした。
この実験結果から、氷と水の体積は変わらないということが証明されたわけです。
さて本題に戻りますが、先ほどの実験結果から氷と水の体積は変わりません。
ですので地球温暖化によって海水の温度が上がり、
その海水に浸かっている氷が溶けたとしても海面上昇は起こりません。
では地球温暖化によって海面上昇が起こってしまう原因はなんなのでしょうか?
次の章で海面上昇が起こる原因について説明していきますね。
2.地球温暖化によって海面上昇が起こる原因について
海面が上昇してしまう原因が氷山が溶けることによるものではないと説明しました。
実は中学校の理科でも教わってるようなことが海面の上昇の主な原因となっています。
では地球温暖化によって海面が上昇する原因について見ていきましょう。
気温が上昇することによる水の体積増加
地球温暖化によって海面が上昇する主な原因は、
気温が上昇することで水の体積が増加するからです。
温度が上がることで体積が増加するのは水だけに限ったことではなく、
温度が上がることであらゆる物質の体積が増加します。
水は温度が沸点まで上がってしまうと気体(水蒸気)になりますよね。
水蒸気になったときの方が液体のときよりも体積が大きくなるということです。
そして水の体積が増えるっていうことは、水かさが増えるということ。
海水も水なので温度が上昇することによって、
海水の体積が増えて海面の上昇が起こるというわけです。
ですので地球温暖化によって海面の上昇が起こる主な原因は、
海水の温度上昇によって体積が増加するからです。
海水に浸かっていない部分の氷山が崩れる
気温上昇によって水の体積が増加する以外にも海面が上昇する可能性はあります。
それは水に浸かっていない部分の氷山が崩れて、
海に溶けてしまうということです。
海水の温度が上がることによって海水に浸かっている氷山が溶けても、
氷と水の体積は変わらないため海面が上昇することはありません。
ですが、海面に浸かっていない部分の氷山が崩れたり溶けたりする場合は別です。
海面に浸かっていない部分の氷山は海面の水位に影響していないですが、
浸かっていない部分の氷山が崩れたり溶けることで海面が上昇することにつながります。
しかし結局のところ地球温暖化によって海面上昇が起こる主な原因は、
氷が溶けることではなく海水の温度が上がることによるものですのでご注意を。
以上が「地球温暖化によって海面上昇が起こる原因とは?氷山が溶けるのは違うの?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 海水に浸かっている氷山の氷が溶けたとしても、海面の上昇は発生しない。
- 地球温暖化による海面の上昇の主な原因は、海水の温度が上がることで海水の体積が増えることが原因。
- 海水に浸かっていない氷山が崩れて海水に溶けることで、海面の上昇につながる可能性はある。