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  • 空気と大気の違いとは?
    さて天気予報で大気という言葉がよく出てきますね。でも大気って何なのだろうと疑問に思ったことはありませんか?そして大気と空気の意味の違いについて理解しないまま、混同させて覚えてしまっている人も多いように感じます。そこでこのページでは、空気と大気の違いについて簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次空気とは?大気とは?空気と大気の違いについて違いその1:”地球と惑星”における捉え方の場合違いその2:”地球のみ”における捉え方の場合まとめ1.空気とは?まず空気とは何なのか見ていきましょう。空気(くうき)とは、地球の表面部分を覆っている混合気体のことを言います。例えば窒素・酸素・アルゴン・二酸化炭素・ネオン・ヘリウムなど、空気は他にもたくさんの種類の気体によって混合されてできています。空気が多くの種類の気体によって混合されているといっても、空気を占める割合のほとんどが窒素(約8割)と酸素(約2割)です。なので空気は主に窒素と酸素で構成されているといっても過言ではありません。また空気は混合気体ですが、基本的に人間が呼吸することができるものを空気と呼んでいます。関連:空気とは何か?また高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?2.大気とは?次に大気とはどのようなものなのか見ていきましょう。大気(たいき)とは、惑星の表面を覆っている気体のことを言います。惑星と言うのは、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星などのことです。そしてこれらの惑星自体それぞれが重力を持っていて、惑星周辺に存在していた気体がその重力に捕まります。大気を図にしてみるとこんな感じです。上の図のように惑星の持つ重力に引き寄せられた気体が、その惑星の周りを覆うようになります。この惑星の表面を覆う気体(気体なら何でも構いません)こそが大気です。気体は目で捉えることができない無色透明なものが多いので、重力がかからないと思っている人がいますがそれは違います。たとえ無色透明な気体であったとしても、その気体にも質量があるため重力はかかります。なので惑星の重力に捕まった気体は、惑星の表面を覆う気体である大気になってしまうんですね。惑星の表面を覆っている気体であればその気体の種類によらずそれは大気になります。また天気予報などで大気という言葉がよく使われていますが、そのときは地球の大気のことを指している場合が多いです。しかし基本的には地球の大気を指していることが多いですが、大気は地球に限らず他の惑星にも存在するということを覚えておきましょう。関連:太陽系とは何かをわかりやすく図で解説!関連:気圧と大気圧の違いとは?3.空気と大気の違いについて空気と大気の違いは、どのような視点で捉えるかによっても異なります。というのは下記の2つの場合で空気と大気の違いが変わるからです。違いその1:”地球と惑星”における捉え方の場合違いその2:”地球のみ”における捉え方の場合では空気と大気の違いについてそれぞれ見ていきましょう。違いその1:”地球と惑星”における捉え方の場合1つ目の空気と大気の違いは、”地球と惑星”における捉え方の場合です。”地球と惑星”における視点で捉えた場合の空気と大気の違いは、地球を覆っている気体なのか惑星を覆っている気体なのかです。空気は地球の表面を覆っている気体のことで、大気は惑星の表面を覆っている気体になります。地球も惑星の種類の中のひとつなので、地球の大気は空気だと言えます。ただ地球の大気=空気ですが、どこの惑星でも大気=空気とは言えません。ちなみに金星や木星にも大気はありますが、その大気は空気ではありません。金星や木星の大気は地球の空気のように窒素や酸素で構成されているわけではないです。そしていまのところ地球以外の惑星で空気と呼べるものは発見できていません。空気と大気の違いについてイメージしやすいように簡単に図にしましたのでご覧ください。あくまで人間が呼吸することができる混合気体のことを空気と言っているだけです。大気だけなら金星や木星にも存在していますが、地球の大気(空気)と構成している気体が異なるため人間の呼吸に使用することができません。だから大気自体は地球以外の惑星(金星や木星など)にも存在しますが、空気という形で存在している大気は地球にしかないものになります。関連:銀河と銀河系と太陽系の違いとは?違いその2:”地球のみ”における捉え方の場合2つ目の空気と大気の違いは、”地球のみ”における捉え方の場合です。”地球のみ”の視点で捉えた場合の空気と大気の違いは、大気のほんの一部分なのか大気全てなのかです。地球の大気圏(大気が存在する範囲)は地表から約500km上空までありますが、その大気圏の中で空気と呼べるものは下層にしか存在しません。人間が呼吸できる限界が約8000mと言われているので、それよりも高度が高くなると人体は順応できなくなります。ただこの限界というのは低酸素の状態に慣れている人(登山家など)の限界ですので、普通の人の高度限界はもっと下がります。低酸素の状態に慣れていない人だと約2500mぐらいから低酸素状態になり、頭痛・めまい・呼吸困難などに陥ってしまう可能性があるので注意が必要です。なので地球で人間が呼吸できる空気があるのは、高度約8000mまでになります。以上のことを簡単に表すと下図のようになります。ですので”地球のみ”における空気は高度8000mまでの大気のことを指していて、大気は高度500kmまでに存在する気体のこと(空気を含む)を指しています。このように”地球と惑星”で捉えるのか”地球のみ”で捉えるのかによって、空気と大気の違いが少し異なるということを覚えておきましょう。以上が「空気と大気の違いとは?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});4.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気とは、地球の表面部分を覆っている混合気体のこと。大気とは、惑星の表面を覆っている気体のこと。違いは、地球を覆っている気体なのか惑星を覆っている気体なのか。地球だけでみたときの違いは、大気のほんの一部分なのか大気全てなのか。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒気圧とは何かをわかりやすく解説!なぜ気圧で人はつぶされないのか?⇒煙とは?黒い煙や白い煙の正体って何?⇒気圧と沸点の関係について。気圧によって沸点が変化する仕組みとは?⇒山でお菓子の袋が膨らむ仕組みとは?分かりやすく図で解説!⇒風の正体とは?どんな原理で吹いているのか?⇒熱気球とは?また熱気球はどんな原理で空中に浮いているのか?⇒空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?⇒一酸化炭素中毒とは?発生する原因と仕組みについて簡単に解説!⇒空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?⇒植物の光合成と呼吸の違いとは?植物は二酸化炭素を排出するのか?
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  • 空気とは何か?高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?
    さて私たちが生きていく上でかかせないものに空気があります。空気は人間だけでなく他の生物にとっても大切なものです。いつも当然のように呼吸に空気を使用していますが、空気とは何かしっかりと理解できている人は少ないのではないでしょうか。そこでこのページでは空気とは何か?また高い場所ほど空気が薄くなる理由について簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次空気とは何か?高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?まとめ1.空気とは何か?では空気とは何か見ていきましょう。空気(くうき)とは、主に窒素・酸素などの気体によって構成されている混合気体のことです。空気は、地球の大気圏の下層部分を構成している気体になります。空気を構成している気体のほとんど(約99%)を占めているのが窒素と酸素で、他の約1%の中にアルゴンや二酸化炭素など数多くの気体が含まれています。空気についての詳細な気体構成は下図のようになります。空気を構成している気体は上図のような構成になりますが、人間などの生物が生きていくために必要なのは空気中の酸素になります。酸素は人間などの生物が動くために必要なエネルギーになるので、十分に酸素を体内に取り入れることができないと酸欠状態になり体の機能が低下します。このように呼吸することで体内に空気中の酸素を取り入れています。また呼吸のときに空気中の酸素を取り込み、二酸化炭素を体外へと排出します。このとき体内に取り入れた酸素がすべて二酸化炭素に変わるのかと言えば、そうではありません。あくまで呼吸で使われる空気中の酸素はほんの一部で、体内でエネルギーを生み出す過程で微量の二酸化炭素が発生するだけです。なので呼吸によっていずれ空気中の酸素がなくなるなんてことはありません。ちなみに空気というのは無色透明の気体です。これについては私たちが生活している中ですでに理解していただけていると思います。そして空気が無色透明な理由は、空気が無色透明な気体だけで構成されているからです。少しでも色の付いている気体が混ざっていれば無色透明にはなりません。関連:植物の光合成と呼吸の違いとは?植物は二酸化炭素を排出するのか?次の章では高い場所ほど空気が薄くなる理由について説明していきます。2.高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?では高い場所ほど空気が薄くなる理由について見ていきましょう。結論から言ってしまうと高い場所ほど空気が薄くなる理由は、地球から離れるほど空気に重力がかかりにくくなるからです。空気というのは目に見えない無色透明の気体です。しかし空気が無色透明な気体だからいって、質量がないわけではありません。すごく軽いですが空気にも質量は存在します。そして地球上に存在している質量のあるものすべてに、地球からの重力(中心に引き寄せられる力)が働きます。なので地球からの重力は無色透明の気体である空気にも働きます。重力は地球の中心に近づけば近づくほど強く働くので、地上が最も重力が働く場所ということになります(穴を掘らない限り)。上図のように高い場所ほど空気が薄くなる(少なくなる)のは、地上に比べて高い場所のほうが地球の中心から離れてしまうからなんですね。これにより高い場所に存在する空気に重力がかかりにくくなるので、高い場所ほど空気が集まらなくなります。ちなみに同じ地上でも重力の強い場所と弱い場所がある(中心からの距離が異なる)ため、地上ならすべての場所で等しく重力がかかるわけではないので注意してください。関連:質量とは?重量(重さ)との違いと単位について関連:重力と重力加速度と重さ(重量)の違いとは?以上が「空気とは何か?高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});3.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気とは、無色透明で主に窒素・酸素などの気体によって構成されている混合気体のこと。高い場所ほど空気が薄くなる理由は、地球から離れるほど空気に重力がかかりにくくなるから。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒空気と大気の違いとは?⇒風の正体とは?どんな原理で吹いているのか?⇒気圧とは何か?わかりやすく図を用いて解説!⇒空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?⇒気圧と沸点の関係について。気圧によって沸点が変化する仕組みとは?⇒気圧と大気圧の違いとは?⇒山でお菓子の袋が膨らむ仕組みとは?分かりやすく図で解説!⇒空気の温度で重さは変わる?暖かい空気は軽く冷たい空気が重い仕組みとは?⇒空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?⇒一酸化炭素中毒とは?発生する原因と仕組みについて簡単に解説!
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  • 空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?
    さてあなたは空気の膨張という言葉を聞いたことがあるでしょうか。空気自体が無色透明で目には見えないため、膨張するといってもイメージするのが難しいです。そして空気というのはその温度によって体積が変化します。しかしなぜ空気の体積が変化するのかその仕組みを理解している人は少ないです。そこでこのページでは空気の膨張とは何か?また空気の温度によって体積が変化する仕組みを簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みについて空気の温度を変化させない場合(通常時)空気の温度を上げた場合空気の温度を下げた場合まとめ1.空気の膨張とは何か?では空気の膨張とは何か見ていきましょう。空気の膨張(ぼうちょう)とは、空気が熱によって暖められることで体積が大きくなることを言います。また熱で暖めることで空気が膨張するのですから、反対に冷やすことで空気は圧縮します。空気が圧縮すると体積は小さくなります。そして暖めたり冷やしたりすることで体積が変化するのは空気だけではありません。例えば鉄などの金属や他の物体に対しても言えることです。基本的に膨張するか圧縮するかは、その物体の状態(気体・液体・固体)に関係なく起こります。このように暖めたり冷やしたりすることで膨張・圧縮するのは、空気だけでなく他の多くの物体にも当てはまる性質なんですね。空気の膨張 → 体積が大きくなる空気の圧縮 → 体積が小さくなるちなみに空気は暖めたり冷やしたりする以外でも体積が変化することがあり、熱を加えないで膨張したり圧縮することを断熱膨張・断熱圧縮と言います。関連:断熱膨張と断熱圧縮とは?これらによって温度が変化する仕組みとは?なので空気の体積を変化させる方法には、熱を加える方法と熱を加えない方法の2通りがあるということになります。このページでは主に熱を加えたときの空気の体積変化の仕組みを説明しています。ではなぜ空気は暖めれば膨張し、冷やされれば圧縮するのでしょうか?次の章で空気の温度によって体積が変化する仕組みを見ていきましょう。関連:空気の温度で重さは変わる?暖かい空気は軽く冷たい空気が重い仕組みとは?関連:熱気球とは?また熱気球はどんな原理で空中に浮いているのか?2.空気の温度によって体積が変化する仕組みについてさて空気の温度によって体積が変化する仕組みを説明していきます。まず前提として空気だけでなくどんな物体においても温度というのは、その物体の分子の運動によって決まっているということを知っておかなければなりません。分子が激しく動いていればその物体の温度は高くなり、分子の動きが穏やかであればその物体の温度は低くなります。このように物体の温度を決めているのは、その物体を構成している分子の運動になります。空気にも空気分子というものが存在しています。空気というのは下の図のようなものだとイメージしてください。このイメージで空気の温度が高い状態と低い状態を表すと下図のようになります。あくまでもこの図は空気の一部をイメージしたものなので、この空気の塊以外にも周囲に空気はたくさん存在しています。なのでこの周囲にも同じような空気の塊がぎゅうぎゅうに詰まっているとイメージしてください。さて本題に入って空気の温度によって体積が変化する理由は、空気分子が空気の壁(図の中だと○のこと)を押す力が変化するからです。空気の温度が変化すると、空気分子の動きも変化します。そして空気分子の動きが激しくなれば空気の壁を押す力も強くなり、空気分子の動きが穏やかであれば空気の壁を押す力も弱くなります。つまり空気の体積の大小というのは、空気分子が空気の壁を押す力によって決まります。それでは以上のことを踏まえて空気の温度を上げた場合と下げた場合で、空気の体積が変化する仕組みについて詳しく説明していきます。関連:温度とは何か?物体の状態変化と温度の関係について解説!空気の温度を変化させない場合(通常時)まずは温度を変化させないときは空気の体積が、どのような状態になっているのかを説明していきます。空気の温度を変化させなければ、空気の体積はほぼ一定のままキープされるので変化しません。では空気の体積がキープされているときはどのような状態なのか下図をご覧ください。空気はお互いを押し合ってぎゅうぎゅうに詰まっているため、周囲を他の空気に取り囲まれているので他の空気分子の力を受けます。そして空気の体積が一定にキープされている状態というのは上図のように、内側の空気分子と外側の空気分子の空気の壁を押す力が釣り合っているということを意味します。なので簡単に言えば、内側と外側の空気分子の押す力が釣り合っていなければ空気の体積は変化することになります。空気の温度を上げた場合空気を暖めて空気の温度を上げると体積は大きくなります(空気の膨張)。そして空気を暖めるということは、空気分子の動きを激しくさせ空気の壁を押す力を強くするということです。暖められた空気分子の動きは激しくなって壁を押す力は強くなりますが、外側の暖められていない空気分子の動きは変わらないのでそのままの状態です。そうすると内側と外側の空気の壁を押す釣り合っていた力が崩れます。なので暖められた空気分子によって空気の壁を押す力が、周囲の空気分子の力(外側)よりも強くなるからその空気の体積は大きくなるんですね。これが空気を暖めて温度を上げた場合に起こる空気の膨張の仕組みです。関連:ピンポン玉のへこみの直し方とは?またへこみが直る仕組みについて空気の温度を下げた場合空気を冷やして空気の温度を下げると体積は小さくなります(空気の圧縮)。そして空気を冷やすということは、空気分子の動きを穏やかにさせ空気の壁を押す力を弱くするということです。基本的に考え方は空気の温度を上げたときと同じです。空気を冷やすことによって空気分子の動きが穏やかになるため、内側から空気の壁を押す力は弱くなります。しかし冷やされた空気分子の押す力は弱くなりますが、その周辺に存在する空気分子は温度が変化しないのでそのままです。なので冷やされた空気分子の押す力の方が、外側の空気分子(外側)よりも弱くなってしまうため空気の体積は小さくなるんですね。これが空気を冷やして温度を下げた場合に起こる空気の圧縮の仕組みです。関連:絶対零度とは?また絶対零度の温度は何度なのか?以上が「空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});3.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気の膨張とは、空気が熱によって暖められることで体積が大きくなること。空気を膨張させるには熱による方法と、断熱膨張の2通りがある。空気の温度によって体積が変化するのは、空気分子が空気の壁を押す力が変化するから。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒山でお菓子の袋が膨らむ仕組みとは?分かりやすく図で解説!⇒空気と大気の違いとは?⇒断熱膨張とは?また断熱圧縮とは?どんな原理で温度変化するのか?⇒気圧と大気圧の違いとは?⇒風の正体とは?風はどんな原理で吹いているのか?⇒風船にヘリウムガスを入れると空中に浮く理由とは?⇒マシュマロを電子レンジでチンすると膨らむ仕組みを簡単に解説!⇒ドライアイスを密閉した容器に入れると爆発する仕組みとは?⇒粉塵爆発とは何か?粉塵爆発の原理をわかりやすく図で解説!⇒真空とは何か?分かりやすく図で解説!
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  • 空気の温度で重さは変わる?暖かい空気は軽く冷たい空気が重い仕組みとは?
    さて暖かい空気が軽くなって、冷たい空気は重くなるという話を聞いたことがないでしょうか。これが本当なら空気は温度によって重さが変化することになりますが、本当に空気は温度で重さが変わるのでしょうか?そしてなぜ暖かい空気が軽くなって冷たい空気は重くなるのか、その仕組みを知りたいと疑問に感じている人も多いはずです。そこでこのページでは空気の温度で重さは変わるのか?また暖かい空気が軽くなり、冷たい空気が重くなる仕組みを簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次空気の温度で重さは変わるのか?どちらが重いのかは密度で判断する暖かい空気が上昇して空気が下降する仕組みまとめ1.空気の温度で重さは変わるのか?では空気の温度で重さは変わるのかどうか見ていきましょう。結論から言ってしまうと、空気の温度が変化しても空気自体の重さは変わりません。まず空気というのは温度によって膨張・圧縮します。空気が膨張・圧縮するということは簡単に言えば、空気の体積が大きくなったり(膨張)小さくなったり(圧縮)するということです。上の図は空気の温度と体積・重さの関係をそれぞれ表したものです。このように空気を冷やしたり暖めたりすることで、空気自体の体積は変化しますが重さは変わりません。なので空気の体積が大きくなっても小さくなっても、もとの空気の重さと同じままなんですね。暖かい空気は軽くなるから上昇して、冷たい空気は重くなるから下降するというような話をよく聞きますよね。確かに暖かい空気は上昇して、冷たい空気が下降するというのは事実です。しかし空気を暖めても冷やしても空気自体の重さは変わりません。では空気を暖めると上昇して、冷やすと下降する理由は何なのでしょうか?それは、空気の温度が変化することで、その空気の密度が変わるからです。関連:密度と比重の違いとは何かを簡単に解説!密度と比重の単位って何?次の章でどちらが重いのかは密度で判断するについて解説していきますね。2.どちらが重いのかは密度で判断するではどちらが重いのかを考えるときに密度が重要になる理由を説明していきます。まず密度(みつど)というのは、体積当たりの重さのことを言います。例えば1kgの金と1kgの綿(わた)があります。この金と綿を比較したときどちらの方が重さがあるでしょうか?正解は、金も綿も同じ重さです。どちらも1kgなのですから重さは同じに決まっています。ですが綿よりも金の方が重いイメージってありますよね。そしてこれについて考えるうえで重要になってくるのが”密度”です。この例みたいに綿のようにどんなに軽いものでも、量を積み重ねていけばいくらでも重さを増やすことが可能です。そうすれば何が軽くて何が重いのか判断することが難しくなりますよね?だから重さを比較するときはそれぞれの物体の密度、つまり同じ体積当たりの重さで考えなければならないということです。このようにそれぞれの物体の密度で考えることでどちらが重いのかが判断できるようになります。軽い重いというのはその時点で何かを基準にしていて、その基準と比較することで軽いか重いかを判断しています。体重が軽くなったというときは以前の体重と比較していて、空気を暖めたら軽くなったというときは暖める前の状態の空気と比較しています。空気自体の重さは変わっていないのに軽くなった重くなったと表現することで、その物体の重さが変化したんだなと勘違いしてしまうこともよくあります。なのでそこには物体の重さが関係しているようにも思えるのですが、実際にどちらが重いのかを比較する場合は物体の重さよりも密度が重要になるので覚えておきましょう。関連:質量とは?重量(重さ)との違いと単位についてまた暖かい空気は上昇して冷たい空気は下降していきますが、空気自体が無色透明の気体なのでイメージするのが難しいですよね。そこで次の章で図を用いてその仕組みを分かりやすく解説していきます。3.暖かい空気が上昇して冷たい空気が下降する仕組みまず暖かい空気は重さは変わらず膨張するので密度は大きくなり、冷たい空気は重さは変わらず圧縮するので密度は小さくなります。暖かい空気のほうが通常の空気よりも密度が小さくなるから軽くなって、冷たい空気のほうが通常の空気よりも密度が大きくなるから重くなります。これは先ほど説明した内容です。では暖かい空気が上昇して、冷たい空気が下降する仕組みについて図を用いて解説していきます。さっそく結論から言ってしまうと、暖かい空気が上昇して冷たい空気が下降する仕組みは、冷たくて重い空気が暖かくて軽い空気を押しのけるからなんですね。これは水の中にモノを沈めたときのことを考えるとイメージしやすくなります。水も空気と同じように流体です。関連:流体とは何かをわかりやすく解説!圧力はどんなかかり方なのか?モノには水に沈むモノと水に沈まないモノがあります。水に沈むモノと沈まないモノの違いは密度の大きさです。上の図のように水よりも密度が大きいものであれば沈み、水よりも密度の小さいものであれば水の上に浮かびます。そして暖かく軽い空気が上昇して、冷たく重い空気が下降する仕組みも水と同じように考えてみてください。冷たい空気の方が暖かい空気よりも密度が大きくて重いので、上に存在していた冷たい空気が暖かい空気を押しのけて下降していきます。なので暖かい空気と冷たい空気を簡単に表すのなら、冷たい空気の上に暖かい空気が乗っかっているような状態です。このようにイメージしてみると、暖かい空気が上昇して冷たい空気が下降する仕組みが理解しやすくなるのではないでしょうか。ちなみに空中に風船が浮かぶのもこれと同じ仕組みです。風船の中に入っている気体が空気よりも密度の小さい気体なので、空気のほうが密度が大きく重いため風船を押しのけて空気がどんどん下へ下へと入っていきます。これによって風船が浮かんでいます。なので風船が空中に浮かんでいるというのは、風船が空気の上に乗っかっているようなイメージになります。関連:熱気球とは?また熱気球はどんな原理で空中に浮いているのか?関連:暖かい水と冷たい水で重さが変わる仕組みとは?以上が「空気の温度で重さは変わる?暖かい空気は軽く冷たい空気が重い仕組みとは?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});4.まとめこれまで説明したことをまとめますと、温度によって空気の重さ自体は変化しないが、空気の密度については変化する。どちらが重いのか軽いのかは、それぞれの物体の密度で判断すること。冷たい空気は密度が大きく重いため、暖かい空気を押しのけて下に入り込んでいく。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?⇒断熱膨張とは?また断熱圧縮とは?どんな原理で温度変化するのか?⇒結露とは何か?仕組みを分かりやすく図解!⇒気温と温度と室温の違いとは?⇒熱と温度の違いとは?⇒絶対熱とは何か?絶対熱の温度は何度あるのか?⇒自由落下とは?空気抵抗・重さ・質量は関係ないのかを簡単に解説!⇒真空とは何か?分かりやすく図で解説!⇒なぜ標高が高い所は寒いのか?太陽との距離は関係ないって本当?⇒熱の伝わり方の3種類(伝導・対流・放射)を分かりやすく図で解説!
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  • 空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?
    さてあなたは空気抵抗という言葉をご存知でしょうか。空気自体は無色透明な気体で目で見ることはできませんが、地球上で生活している限り私たちの周りには常に空気が存在しています。空気抵抗は名前の通り空気によって発生するものなのですが、実際に空気抵抗がどういうものなのかを説明できる人は少ないです。そこでこのページでは空気抵抗とは何か?また物体の速度が上がると空気抵抗が大きくなる理由を解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?空気を遮る物体があれば空気抵抗は小さくなるまとめ1.空気抵抗(くうきていこう)とは?では空気抵抗とはどういうものなのか見ていきましょう。結論から言ってしまうと空気抵抗(くうきていこう)とは、空気と衝突することによって物体の進行方向と逆向きに発生する力です。上図のように地球上では物体の周りには空気が存在しているので、物体が進むことで周囲に存在している空気と衝突することになります。それにより物体の進行方向と逆向きの力が空気から発生します。このような空気が物体の進行方向と逆向きに働く力のことを空気抵抗と言います。ちなみに空気抵抗は物体の進行方向に空気が存在していれば働く力なので、その物体の進行方向が上下左右どこでも関係なく発生するものなので注意してください。空気自体が目に見えないので少しイメージが難しいかもしれませんが、単純にある物体が他の物体(空気抵抗の場合は空気)に衝突したときをイメージしてみてください。例えば山積みのボールの上に鉄球を落下させて、それぞれが衝突したとしましょう。そうすると上図のようにボールの上に落ちてきた鉄球に対して、ボールから押し返そうと鉄球の進行方向とは逆向きの力が働きます。(空気であればこれがいわゆる空気抵抗のこと)空気よりも重いものは空気抵抗により逆向きの力がかかったとしても、上のボールのように進行する物体に押しのけられて飛ばされていきます。このように空気をボールに置き換えてみると、空気抵抗について理解しやすくなりますよね。関連:自由落下とは?空気抵抗・重さ・質量は関係ないのかを簡単に解説!次の章で、なぜ物体の速度が上がると空気抵抗が大きくなるのかを解説していきますね。2.なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?ではなぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか見ていきましょう。さっそくですが物体の速度が上がると空気抵抗が大きくなる理由は、物体の速度が上がることで物体が衝突する空気の量が増えるからです。物体の速度が速くなるということは、同じ時間に進む距離が長くなるということです。そして同じ時間内で進む距離が長くなれば(速度が速くなれば)、それだけ物体がより多くの空気に衝突することになりますよね。衝突するものが多ければ、その分だけ抵抗が増えていきます。なので物体の速度が上がると、空気抵抗が大きくなっていくんですね。また空気抵抗の大きさが左右されるのは物体の速度だけではなく、物体の周囲の気圧の大きさによっても左右されます。物体の周囲の気圧が大きいほど空気抵抗も大きくなり、反対に物体の周囲の気圧が小さいほど空気抵抗は小さくなります。気圧の大きさは空気(気体)がどれだけ詰まっているのかによるので、空気が詰っていればいるほど気圧は大きくなります。空気が詰まっていくほど空気自体の密度が大きくなるので、その空気から他の物体に与える力(気圧)が大きくなります。つまり簡単に言えば、空気が物体を押し返す力が強くなるということです。これを理解するためには、スポンジを手でつぶしたときをイメージしてください。スポンジをつぶすとスポンジ自体は小さくなります(密度は大きくなる)が、つぶれた後にスポンジが元に戻ろうと押し返す力が強くなりますよね。空気もこれと同様で周囲に存在する他の物体を押し返す力が強くなります。なので物体にかかる空気抵抗には、速度以外にも気圧の大きさ(空気の量)が関係しているんですね。関連:気圧とは何かをわかりやすく解説!なぜ気圧で人はつぶされないのか?関連:密度が大きい(高い)・密度が小さい(低い)の意味を簡単に図解!3.空気を遮る物体があれば空気抵抗は小さくなるでは空気を遮る物体があれば空気抵抗は小さくなることについて見ていきましょう。まず空気抵抗は、空気と衝突することによって物体の進行方向と逆向きに発生する力です。なのでもしその物体に空気抵抗を発生させたくないのであれば、物体の進行方向の前方に空気を遮るような別の物体を置けば良いわけです。これにより前方に置いた物体によって空気が遮られて、壁役となった物体の後ろには空気があまり流れていかなくなります。(壁役の物体により、後ろの物体には空気があまり衝突しなくなるということ)例えばスポーツなどではよくあることですが前方を走っている人の後ろに付いて走ることで、自分が走る際の負担を少し軽減できます(空気抵抗が小さくなるので走りやすくなる)。要は空気抵抗というのは進行方向と逆方向に働く力なので、空気が衝突することで押し返そうとしてくるわけです。その押し返そうとする力(空気抵抗)が”自分に全てかかるのか”、”自分にあまりかからないのか”では走りやすさが全然違いますよね。また他にも空気を入れた風船を使用した実験があります。普通であれば空気を入れた風船を空中から落下させようとしても、風船が落ちるときはゆっくりと落ちていきます(空気抵抗が生じるため)。しかし空気を入れた風船の下に空気を遮る他の物体を配置してから一緒に落下させると、風船はゆっくりではなく他の物体と同じように速く落ちていきます。なぜ空気を入れた風船がゆっくりではなく速く落ちるのかその理由は簡単で、他の物体によって風船に対して空気抵抗がほとんどかからなくなるからです。風船も含めて全ての物体には地球からの重力がかかっていますが、実は物体に重力のみしか力がかかっていなければ全ての物体は同じ速度で落下します。ですが私たちが暮らしている地球では常に周囲に空気が存在しているので、落下するときはどんな物体でも空気抵抗がかかってしまいます。簡単に言えば、物体の密度が小さいほど空気抵抗の影響を受けやすくなり、物体の密度が大きいものほど空気抵抗の影響は受けにくくなります。このように空気抵抗によって物体の落下する速度が変わるということは覚えておきましょう。関連:重力加速度とは?仕組みを分かりやすく図解!関連:真空とは何か?分かりやすく図で解説!以上が「空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});4.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気抵抗とは、空気と衝突することによって物体の進行方向と逆向きに発生する力のこと。物体の速度が上がると空気抵抗が大きくなる理由は、衝突する空気の量が増えるから。物体の速度が上がる以外にも、周囲の気圧が大きくなれば空気抵抗も大きくなる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒1気圧とは?また何ヘクトパスカル(hPa)なのか?⇒風の正体とは?どんな原理で吹いているのか?⇒空気とは何か?高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?⇒一酸化炭素中毒とは?発生する原因と仕組みについて簡単に解説!⇒重力と重力加速度と重さ(重量)の違いとは?⇒植物の光合成と呼吸の違いとは?植物は二酸化炭素を排出するのか?⇒空気と大気の違いとは?⇒空気の膨張とは何か?空気の温度によって体積が変化する仕組みとは?⇒なぜマシュマロを入れた容器内を真空状態にすると膨らむのか?⇒浮力とは何か?浮力の原理を簡単に図で解説!
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  • 空気は太陽光で直接暖められないって本当?空気が暖まる仕組みとは?
    さて私たちは毎日のように太陽光を体に浴びていますが、太陽光を体に浴びるとぽかぽかと暖かく感じます。他にも太陽光がモノに当たれば表面が暖かくなっていきますし、太陽光にはモノを暖める効果があるのでしょう。しかし空気は”太陽光によって直接暖められない”という話も聞くので、実際のところ空気の温度(気温)はどのようにして上がっているのか気になりますよね。そこでこのページでは太陽光によって直接空気は暖められないのか?また空気が暖められる仕組みについて簡単に解説していきます。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次太陽光によって直接空気は暖められないのか?空気が暖められるのは地面からの遠赤外線によるもの(1)赤外線によって物質の分子運動が激しくなる(2)温度を持つ物質からは赤外線が放射されている(3)近赤外線が地面に吸収され遠赤外線が放出される(4)遠赤外線が空気に吸収され、空気が暖められる(5)温室効果によって空気がどんどん暖められていく空気が暖められる他の理由について地面から熱が伝わるから空気中のチリなどから熱が伝わるからまとめ1.太陽光によって直接空気は暖められないのか?では太陽光によって直接空気は暖められないのかどうかを解説していきます。結論から言ってしまうと、太陽光によって空気はほとんど暖まりません。次の章で詳しく解説していきますが、地球上で空気が暖められて気温が上がるのは、地面から放出された遠赤外線を空気が吸収することによるものです。太陽光に含まれているのは可視光線(目に見える光)・赤外線(近赤外線)が多く、そのうち物質を暖める効果の大きいものが赤外線になります。(可視光線にも物質を暖める効果はあります)このページでは詳しく解説はしませんが、一口に赤外線と言っても、近赤外線・中赤外線・遠赤外線という種類があって、太陽光に含まれている多くは近赤外線です。そして可視光線・赤外線というのは電磁波と言われるもので、電磁波を受ける物質の種類によって吸収率・透過率・反射率が異なります。太陽光に含まれている多くは近赤外線になりますが、実はこの近赤外線というのは空気にとても吸収されにくいものになります。近赤外線が空気にまったく吸収されないというわけではありませんが、太陽光から降り注がれた近赤外線のほとんどが空気を透過してしまいます。ですので近赤外線だけでなく可視光線についても空気はほとんど透過してしまうため、ほんの少し太陽光によって空気は暖められはしますが、ほぼ暖められていないに等しいというわけです。2.空気が暖められる理由は地面からの遠赤外線によるもの空気は直接太陽光ではほとんど暖まることはありません。そして空気が暖められる主な理由は、地面からの遠赤外線によるものです。よく空気は”太陽光ではなく地面によって暖められる”と言われることがありますが、これは事実で地面からの遠赤外線の効果で暖められることからきています。これだけでは分からないと思うので、下に順番に暖められる仕組みをまとめてみます。(1)赤外線によって物質の分子運動が激しくなる(2)温度を持つ物質からは赤外線が放射されている(3)近赤外線が地面に吸収され遠赤外線が放出される(4)遠赤外線が空気に吸収され、空気が暖められる(5)温室効果によって空気がどんどん暖められていくさて上記の仕組みを順番に詳しく解説していきますね。(1)赤外線によって物質の分子運動が激しくなるまず赤外線は物質に吸収されるとその物質の温度を上げる効果がありますが、これは赤外線によってその物質の分子運動を激しくさせるという働きによるものです。あらゆる物質は分子という小さな粒から構成されており、物質を構成している分子は温度によって運動の激しさが異なります。上図のように水であればたくさんの水分子で構成されていて、水分子の運動が激しくなれば水の温度は高くなり、水分子の運動が穏やかになれば水の温度は低くなります。このように物質の温度というのは、その物質の分子の運動の激しさによって決まります。そして上図のように赤外線には物質の分子の運動を激しくさせる働き(物質の温度を上げる効果)があるので、温度の低い物質に吸収させると分子運動が激しくなり、その物質の温度は上がります。関連:温度とは何か?物体の状態変化と温度の関係について解説!(2)温度を持つ物質からは赤外線が放出されている温度を持っている物質というのは、その温度の高さに応じて周囲に赤外線を放出しています。ですのですべての物質には冷たい・暖かいと感じるように温度が存在するため、すべての物質からその温度に応じた赤外線が放出されていることになります。上図のように物質の温度はその物質を構成している分子の運動によって決まり、これを言い換えれば分子の運動が激しい物質ほど強いエネルギーの赤外線を放出することになります。例えば暖房器具の近くにいると体が暖かくなっていくのは、暖房器具から強い赤外線が放出されて皮膚に吸収されることによるものです。このように日常的に使用される暖房器具からは赤外線が放出されている場合が多いです。(3)近赤外線が地面に吸収され遠赤外線が放出される太陽光には赤外線の中の近赤外線と言われる種類のものが含まれており、この近赤外線は空気をほとんど透過してしまうので地面に吸収されることになります。(太陽光には可視光線なども含まれていますが、ここでは簡単に近赤外線のみとします)そして地面に吸収された近赤外線は地面を構成している分子の運動を激しくさせ、少しずつ地面の温度を高くしていき、地面は遠赤外線を放出するようになります。赤外線の種類として近赤外線・遠赤外線というものが出てきましたが、これは単純にエネルギーの強さによって分類されています。赤外線の中でエネルギーの強い(波長が短い)ものを近赤外線と言い、赤外線の中でエネルギーの弱い(波長が長い)ものを遠赤外線としています。波長が長いとか短いで表されることも多いですがここでは省略して、”近赤外線はエネルギーの強い赤外線”で、”遠赤外線はエネルギーの弱い赤外線”と覚えてください。先ほど温度の高い物質ほど強い赤外線が放出されていると言いましたが、太陽の温度はとても高く、その温度に応じて赤外線が放出されています。それが太陽光に含まれている近赤外線(エネルギーの強い赤外線)なのです。その太陽光に含まれる近赤外線によって暖められた地面の温度も高くなっていきますが、太陽の温度にはとても及ばないので地面からは遠赤外線(エネルギーの弱い赤外線)が放出されるというわけです。(4)遠赤外線が空気に吸収され、空気が暖められる太陽光に含まれている近赤外線は空気にほとんど吸収されないので、空気をほとんど暖めることはありません。ですが地面から放出された遠赤外線については、空気が吸収してしまいます。厳密に言えば地面から放出される遠赤外線を吸収するのは空気ではなく、空気中に含まれている二酸化炭素や水蒸気が遠赤外線を吸収します。(空気中に存在する水蒸気は”湿度(しつど)”として表されます)物質によって赤外線(電磁波)を吸収しやすいモノ・吸収しにくいモノがあって、近赤外線についてはほとんど吸収しませんが、遠赤外線については吸収するんですね。これにより空気中に含まれている二酸化炭素・水蒸気の分子運動が激しくなります。さらに遠赤外線を吸収しない空気を構成している他の分子(窒素・酸素など)に、二酸化炭素・水蒸気の分子が衝突することで、遠赤外線の働きで激しくなった分子運動(熱)が伝わっていきます。ただ空気を構成している物質のほとんどが遠赤外線を吸収しない窒素と酸素ですので、これだけでは空気中の二酸化炭素と水蒸気が遠赤外線を吸収して暖まっても大した温度上昇にはなりません。関連:空気とは何か?高い場所ほど空気が薄くなる理由とは?関連:湿度とは何か?湿度100パーセントとはどんな状態のこと?(5)温室効果によって空気がどんどん暖められていく地面から放出された遠赤外線を空気中の二酸化炭素・水蒸気が吸収しますが、その遠赤外線を吸収した二酸化炭素・水蒸気が周囲に遠赤外線を放出するようになります。地面から遠赤外線が放出されると、遠赤外線が空気中の二酸化炭素・水蒸気に吸収され、二酸化炭素・水蒸気から再び遠赤外線が周囲に放出されていきます。(放射されるたびに遠赤外線のエネルギーは小さくなっていきます)上図では二酸化炭素・水蒸気からの遠赤外線は地面と上方向にしか放出されていませんが、実際はあらゆる方向に放出されるので、地面だけでなく周囲に存在する二酸化炭素・水蒸気にも影響します。これが何度も繰り返されていくことで、空気がどんどん暖かくなっていきます。このように地面から放出された遠赤外線が、空気中の二酸化炭素・水蒸気に吸収されて暖められますが、この働きが温室におけるガラスの働きと似ていることから”温室効果”と言われています。そしてこのような現象を起こす気体(二酸化炭素・水蒸気など)のことを、”温室効果ガス”と呼んでいます。もし空気中に二酸化炭素や水蒸気のような遠赤外線を吸収する物質がなければ、地面から放出された遠赤外線がそのまま上方向(宇宙)へと逃げていきます。ということは地球上に熱が留まることがなくなり、気温(空気の温度)が下がっていきます。いまでこそ1年間における平均気温が16℃ぐらいですが、温室効果ガスである二酸化炭素・水蒸気がなければ地球の気温はマイナス19℃になると考えられています。空気中に二酸化炭素・水蒸気(温室効果ガス)があることで、地球上に熱が留まるので私たちにとって住みやすい環境が整えられているんですね。3.空気が暖められる他の理由について前の章で空気が暖められる主な理由は、地面から放射される遠赤外線によるものと言いました。この理由以外にも空気が暖められる理由がいくつか考えられるので、その理由を下に簡単にまとめてみました。地面から熱が伝わるから空気中のチリなどから熱が伝わるからさて上記の空気が暖められる理由についてそれぞれ解説していきますね。地面から熱が伝わるから地面から熱が伝わるというのは遠赤外線の放出によるものではなく、近赤外線(太陽光)に暖められた地面の分子の振動が空気に伝わることによるものです。熱というのはその物質を構成している分子の運動そのもののことを言うため、物質の熱が伝わるということはその物質の分子の振動が他の分子に伝わることを意味します。太陽光に含まれている近赤外線は空気にはほとんど吸収されませんが、地面には吸収されるので地面を構成する分子の運動(振動)を激しくさせ温度を上げます。上図のように地面のすぐ近くに存在していた空気(分子)にも影響して、その空気を構成する分子にも地面分子の運動が伝わっていきます。これにより地面から空気に熱(分子の運動)が伝わっていき、空気の温度が上がっていきます。ちなみにこの場合は遠赤外線の放出・吸収は関係ないので、空気中の二酸化炭素・水蒸気だけでなく窒素・酸素などにも振動は伝わります。関連:熱と温度の違いとは?空気中のチリなどから熱が伝わるから空気中(空気の成分として含まれているわけではない)には、ホコリや砂といった小さなチリが混ざっています。この小さなチリが太陽光に含まれている近赤外線を吸収することで、チリを構成する分子の運動が激しくなりチリの温度が上がります。そうするとチリを構成する分子の運動が周囲の空気分子(窒素・酸素を含む)に伝わったり、チリから遠赤外線が放出(かなり小さい)されて二酸化炭素・水蒸気に吸収されます。これによって空気が少なからず暖められます。ちなみに空気中のチリは上空で雲が発生するための核となっています。雲ができる仕組みを詳しく知りたい人は下記をご覧ください。関連:雲とは何か?雲ができる仕組みを分かりやすく図解!関連:寒いと息が白くなる理由とは?南極では息が白くならないって本当?以上が「空気は太陽光で直接暖められないって本当?空気が暖まる仕組みとは?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});4.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気は太陽光でほんの少ししか暖められない。空気を主に暖めているのは、地面からの遠赤外線によるもの。温室効果ガスと地面からの遠赤外線の放出により空気の温度が上昇する。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒状態変化とは何か?物質が状態変化する仕組みを簡単に図解!⇒絶対零度とは?また絶対零度の温度は何度なのか?⇒風の正体とは?風はどんな原理で吹いているのか?⇒地表と地面と地上の違いとは?⇒路面と地面の違いとは?⇒空気と大気の違いとは?⇒なぜ標高が高い所は寒いのか?太陽との距離は関係ないって本当?⇒熱気球とは?また熱気球はどんな原理で空中に浮いているのか?⇒空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?⇒なぜ水温と気温は同じなのに体感温度が違うのか?
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    さて氷を放置して少し時間が経つと自然に溶けてなくなりますが、氷を水の中に入れると溶けるスピードがより早くなります。同じ温度でも空気より水のほうが触ると冷たいと感じるのに、なぜ氷を水の中に入れた方が早く溶けるのか疑問に感じますよね。そこでこのページでは、なぜ氷は空気中よりも水中のほうが溶けやすいのかを簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次なぜ氷は空気中よりも水中のほうが溶けやすいのか?まとめ1.なぜ氷は空気中よりも水中のほうが溶けやすいのか?ではなぜ氷は空気中よりも水中のほうが溶けやすいのかを見ていきましょう。さっそくですがなぜ氷は空気中より水中のほうが溶けやすいのかと言うと、それは空気よりも水のほうが”熱が伝わりやすい物質”だからです。その物質における熱の伝わりやすさのことを”熱伝導率”と呼びます。(水は空気に比べて熱伝導率が高い、空気は水に比べて熱伝導率が低い)水のほうが空気よりも熱が伝わりやすい物質ということは、水のほうが氷に対して効率的に熱を与えられるということです。関連:熱伝導率とは何かをわかりやすく解説!熱伝導率が高い・低いとは?水は0℃になると少しずつ氷に変化していくので、氷の温度は最低でも0℃以下で、水が液体の状態であればその水の温度は0℃よりも高くなります。例えばそれぞれ30℃の水と空気が存在していたとして、その中に氷を放置します。(つまり30℃のときの水中と30℃のときの空気中に放置する)そうすると氷の温度よりもどちらの温度も高いため、それぞれ氷に接触している水と空気から氷に対して熱が移動していきます。(熱は必ず温度の高いモノから温度の低いモノへと移動する)ですが空気の温度は30℃でも空気は熱が伝わりにくい物質で、氷にうまく熱を移動させることができません。反対に水は空気に比べて熱が伝わりやすい物質なので、氷に対してうまく熱を移動させることができるためすぐに氷を溶かすことが可能です。ちなみに空気中で氷を溶かすときに扇風機などで風を起こすと、何もせずに放置しているときよりも氷が早く溶けます。水の場合だと氷に蛇口から出た水を当て続けていれば早く溶けたり、水中に氷が入っていれば水をかき混ぜて流れを作ってあげることでより早く氷が溶けるようになります。これは氷の周囲に存在する空気や水を入れ替えさせることで、氷に冷やされていない温度が高い状態の空気・水に交換させるために起こります。関連:なぜ熱は必ず温度が高い方から低い方へと移動するのか?関連:なぜ水温と気温は同じなのに体感温度が違うのか?以上が「なぜ氷は空気中よりも水中の方が溶けやすいのか?」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});2.まとめこれまで説明したことをまとめますと、空気中よりも水中のほうが氷が溶けやすいのは、空気よりも水のほうが”熱が伝わりやすい物質”だから。熱が伝わりやすいということは、効率的に熱を移動(与える・奪う)させられるということ。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒温度とは何か?物体の状態変化と温度の関係について解説!⇒熱と温度の違いとは?⇒シンクに熱湯を流すとボコッと音がする理由とは?熱湯は流さない方が良いのか?⇒ドライアイスとは?ドライアイスから発生する白い煙の正体って何?⇒気温と温度と室温の違いとは?⇒水が100度に達していないのに蒸発する仕組みとは?⇒氷とドライアイスと液体窒素の違いとは?最も温度が低いのはどれ?⇒結露とは何か?仕組みを分かりやすく図解!⇒断熱膨張とは?また断熱圧縮とは?どんな原理で温度変化するのか?⇒ドライアイスの安全な処理方法とは?またどういう処理が危険なのか?
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