さて水星における1日の長さは、1年よりも長いというのはご存知でしょうか。実際に水星の1年の長さは約88日なのに対して、水星の1日の長さは約176日(1年の2倍の日数)とされています。そこでこのページでは、なぜ水星の1日は1年よりも長くなるのかを解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次なぜ水星の1日は1年よりも長くなるのか?自転の向きが”反時計回り”の場合(実際はこれ)自転の向きが”時計回り”の場合まとめ1.なぜ水星の1日は1年よりも長くなるのか?ではなぜ水星の1日は1年よりも長くなるのかを見ていきましょう。結論から言ってしまうと、水星の自転(59日)と公転(88日)の周期が近く、水星の自転の向きが”反時計回り”だからです。地球の自転周期は1日で公転周期は365日ですが、水星の自転周期は約59日で公転周期は約88日となります。地球でいうところの1日(24時間)は地球における自転周期のことで、1年(365日)というのは公転周期のことを指しています。まず地球における1日というのは、夜が来てまた次の夜が来るまでの時間のことで、1年間は地球が太陽の周りを1周する時間のことを指しています。(時間帯の周期が1周することを1日としているので、朝から朝でも問題なし)地球が夜→昼→夜のように変化するのは地球自身が回っているからで、地球自身が回ることを”地球の自転”、地球が太陽の周りを移動することを”地球の公転”と言います。そして水星も地球と同じように自転と公転をしていますが、その早さは異なります。地球の自転では1日1回転し、地球の公転は365日かかりますが、水星の自転では約59日で1回転し、水星の公転は約88日しかかかりません。ただし地球のように1日(夜→昼→夜)の長さが自転周期と同じになるのは、公転周期と離れているときだけです。水星のように自転周期と公転周期が近いときは、1日の長さは自転周期と同じにはならずに、公転についても考えなければいけません。これについて考えるときに重要なのが、”自転の向き”になります。さて水星の自転の向きが”時計回り”と”反時計回り”の場合では、1日の長さはどのように変化するのかをそれぞれ解説していきます。自転の向きが”反時計回り”の場合(実際はこれ)水星の自転の向きが”反時計回り”の場合を見ていきましょう。(”反時計回り”が実際の水星の自転の向きです)水星の自転周期は約59日で、公転周期は約88日なので、これを簡単に図にすると下のようになります。そして1日というのは夜→昼→夜のように再び時間帯が戻ってくることなので、水星に対する太陽からの光の当たり方が、同じように戻ってくれば良いんです。では水星がそれぞれ自転と公転をしているときに、太陽からの光の当たり方がどうなるのかを見ていきましょう。上図のように最初の位置から公転の1周(88日)の4分の1が経過すると約22日なので、最初の位置(赤い点)では12時でしたが、22日後には自転もあるので回転して15時ほどになっています。(水星の自転の1周は約59日なので、4分の1回転だと約15日ほど)同じように続きを考えていき、水星の1日における周期が1周すると下のようになります。このように水星の自転と公転についてもそれぞれ考えていくと、水星において時間帯の周期が1周するのは約176日かかるんですね。次の章で、もし水星の自転の向きが”時計回り”だった場合を見ていきましょう。自転の向きが”時計回り”の場合もし水星の自転の向きが”時計回り”だった場合は下のようになります。上図のようにもしも水星の自転の向きが”時計回り”だったとしたら、時間帯(昼・夜)の変化に必要な時間はかなり短くなります。実際の水星の自転の向きである”反時計回り”なら1日の長さは約176日で、”時計回り”ならば1日の長さは約35日ほどになります。このように水星の自転の向きが”反時計回り”なのか、それとも”時計回り”なのかによって1日の長さはかなり異なるというわけです。以上が「なぜ水星の1日は1年よりも長くなるのかをわかりやすく解説!」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});2.まとめこれまで説明したことをまとめますと、水星の1日が1年よりも長くなる理由は、水星における自転と公転の周期が近いのと、自転の向きが”反時計回り”だから。もし水星の自転する向きが”時計回り”なら、時間帯(昼・夜)の変化に必要な時間はかなり短くなる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒銀河と銀河系と太陽系の違いとは?⇒光年とは何かをわかりやすく解説!1光年の距離はどのくらい?⇒月が見える時間帯はなぜ違うのか?月出と月没の時間帯について解説!⇒水星とは?水星の表面温度・大気・重力などの特徴を簡単に解説!⇒水星の英語名・読み方・由来とは?⇒なぜ金星の1日の長さは自転周期に比べて短くなるのか?⇒「すいきんちかもくどってんかい」とは何の順番を表している?⇒なぜ朝が来ると明るくなって、夜が来ると暗くなるのか?⇒太陽系とは何かをわかりやすく図で解説!⇒なぜ太陽と月は地球とぶつからないのか?仕組みを簡単に図で解説!