さてあなたは物体の”自由落下”とは何かをご存知でしょうか。自由落下という言葉からも何となく分かりますが、この言葉は物体が落下するときのある条件を示している言葉になります。物理を勉強している人ならどういうものなのか分かるかもしれませんが、過去に勉強していてもすでに忘れてしまっている人もいますよね。そこでこのページでは自由落下とは何か?また物体の空気抵抗・重さ・質量は関係ないのかを簡単に解説します。どうぞご覧ください。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});目次自由落下とは何か?自由落下に物体の空気抵抗・重さ・質量は関係ないのか?真空中では物体の質量に関係なく落下速度は同じ空気抵抗があると質量によって落下速度が変化するまとめ1.自由落下とは何か?では自由落下とは何かを見ていきましょう。結論から言ってしまうと自由落下(じゆうらっか)とは、物体が空気抵抗などの影響を受けずに、重力の働きのみで落下する現象のことです。ですので物体が落下するその周囲に空気が存在していれば、物体に空気抵抗や空気による摩擦が発生することになるため自由落下にはなりません。つまり自由落下とは、真空中において物体が落下する現象と言えます。落下する物体の周囲に空気などの物質が存在していれば、それだけで落下する物体に少なからず影響が生じてしまいます。また自由落下させるときは落下させる物体に重力以外の力を加えてはいけないので、手で投げたりして物体に力を加えてしまうと自由落下ではなくなるので注意が必要です。ちなみに厳密に言えば真空は空気だけでなく、物質(空気も含む)がほとんど存在しない空間のことで、その空間に空気だけがなければ真空になると思っている人も多いので覚えておいてください。(このサイトでは簡単に”真空=空気がない空間”と書いているので注意してください)関連:真空とは何か?分かりやすく図で解説!関連:空気抵抗とは?なぜ物体の速度が上がると空気抵抗は大きくなるのか?次の章で自由落下に物体の空気抵抗・重さ・質量は関係ないのかを解説していきます。2.自由落下に物体の空気抵抗・重さ・質量は関係ないのか?では自由落下に物体の空気抵抗・重さ・質量は関係ない(影響しない)のかを見ていきましょう。結論から言うと、自由落下において空気抵抗・重さ・質量はどれも関係ありません。先ほども解説しているように、空気抵抗については初めから除外されます。(そもそも空気抵抗があれば、”自由落下”ということにはならないからです)そして自由落下において物体の重さと質量に違いがあっても、その物体が落下する速度に影響が生じることはありません。つまり自由落下では、重い物体と軽い物体はどちらも同じ速度で落下するということになります。質量と重さの違いについて詳しくは下記をご覧ください。関連:質量とは?重量(重さ)との違いと単位について真空中では物体の質量に関係なく落下速度は同じ真空中では物体の質量に関係なく、自由落下する物体の速度は同じになります。(ここでは簡単に”真空=空気がない空間”としています)例えば真空中で質量10[kg]の物体と質量1[g]の物体の落下速度を比較した場合、これら異なる質量の2つの物体を自由落下させるとどっちが速く落ちるでしょうか。普通の感覚で言えば、質量10[kg]の物体のほうが速く落ちると思いますよね。しかし正解は、”これら2つの物体は同じ速度で落下する”になります。上図のように質量10[kg]の物体と質量1[g]の物体は、落下速度が同じなので同時に底に着きます。このように自由落下(真空中における物体の落下現象)では、その物体の質量に関係なく落下する際の物体の速度は同じになります。空気抵抗があると質量によって落下速度が変化する空気抵抗が発生する(空気がある)ので自由落下とは関係ありませんが、空気抵抗があると質量によって物体の落下速度が変化することについて解説していきます。まず私たちが日常的に感じている重い物体ほど速く落下して、軽い物体ほど遅く落下するというのは空気抵抗が主な原因になります。様々な物体に質量があるように、空気にも質量が存在します。空気抵抗というのは簡単に言えば、他の物体が空気にぶつかることで、その物体の進行方向と逆向きの力が働くことを言います。イメージするなら自分が大きなボールに突っ込んで行ったとして、自分がボールとぶつかるとその衝撃でボールに押し返されます。このときボールを空気とした場合、ボールから押し返される力(進行方向と逆向きの力)がいわば空気抵抗になります。ですので落下する物体にはこの進行方向と逆向きに働く力である空気抵抗が働くため、落下する物体の進行方向(下向き)と空気抵抗は逆向き(上向き)に働きます。そして質量が大きい(重い)物体ほど空気抵抗によって受ける影響が少なくなり、反対に質量が小さい(軽い)物体ほど空気抵抗による影響を受けやすくなります。なので上図のように空気抵抗があるときは質量が大きい(重い)物体は落下速度が速くなり、反対に質量が小さい(軽い)物体は落下速度が遅くなってしまうんですね。これが私たちが日常的に感じている物体の落下速度に違いが生じる仕組みになります。何度も言いますが、自由落下(真空中)だと異なる質量の物体が落下しても、途中で落下する物体に反発する空気が存在しない(空気抵抗がない)ので落下速度は変化しません。このように自由落下でない場合は空気抵抗を受けるため質量によって落下速度が変化しますが、自由落下の場合であれば空気抵抗・重さ・質量は落下速度に関係ないので覚えておきましょう。以上が「自由落下とは?空気抵抗・重さ・質量は関係ないのかを簡単に解説!」でした。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});3.まとめこれまで説明したことをまとめますと、自由落下とは、重力の働きだけで物体が落下する現象のことを指す(つまり真空中における場合のこと)。自由落下の場合、空気抵抗・重さ・質量は落下速度に関係ない。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});関連ページ⇒震源と震央の違いとは?簡単に図で解説!⇒加速度とは何か?単位の意味とともにわかりやすく解説!⇒地表と地面と地上の違いとは?⇒重力加速度とは?仕組みを分かりやすく図解!⇒路面と地面の違いとは?⇒重力と重力加速度と重さ(重量)の違いとは?⇒なぜ太陽と月は地球とぶつからないのか?仕組みを簡単に図で解説!