結論から言ってしまうと、雌花の正しい読み方は「めばな」「しか」の両方になります。
雌花の”雌”は「めす」「め」「し」、”花”は「はな」「か」と読むことができます。
ただ一般的には雌花は「めばな」と読むことがほとんどです。
また”花”の読み方は「はな」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ばな」という読み方をすることはできません。
雌花のように「めはな」ではなく、「めばな」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
雌花であれば、雌(め)+花(はな)なので、花(後ろの語)の語頭である清音の”は”が濁音の”ば”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で雌花の意味について解説していきます。
雌花は「雌(め)しべがあって、雄(お)しべのない花のこと」の意味として用いられています。
雌(め)しべというのは”種子植物の花の中心にある雌性(しせい)の生殖器官のこと”で、柱頭(ちゅうとう)・花柱(かちゅう)・子房(しぼう)からなっています。
柱頭は”雌しべの先端部”で粘液を分泌して花粉を受ける役割、花柱は”柱頭と子房の間の部分”で柱頭についた花粉から、この中に花粉管が伸び、花粉を子房の中にある胚珠(はいしゅ)へ届ける役割です。
そして子房は”雌しべの根元にあり、袋状になっている部分”で、中に胚珠があり、そこで受精が行われ、種子ができると熟して果実になります。
(胚珠が種子になり、子房が果実になります)
雄(お)しべというのは”種子植物の花の雄性(ゆうせい)の生殖器官のこと”で、葯(やく)と花糸(かし)からなり、葯の中に花粉を生成します。
葯は”花糸の上端にあり、花粉を生成する袋状の器官”で、花糸は”葯を支える糸状の柄”になります。
以上が「雌花の読み方と意味、”めばな”と”しか”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>