さて日常的に使われることはあまりないですが、「瞥見」という言葉があります。
この瞥見に使用されている漢字(特に”瞥”)は普段あまり見ることはなく、
どのような読み方なのか分からないという人も多いですよね。
そこでこのページでは瞥見の読み方と意味、「えっけん」と「べっけん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.瞥見の正しい読み方は「えっけん」「べっけん」?
では瞥見の正しい読み方は、「えっけん」「べっけん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、瞥見の正しい読み方は「べっけん」になります。
瞥見の”瞥”は「べつ」と読むことはできますが、「えつ」と読むことはできないので、瞥見を「えっけん」と読むのは間違いです。
「えっけん」というのは、”謁見”と書き表されるため注意が必要です。
また瞥見の”瞥”の読み方は「べつ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「べっ」という読み方をすることはできません。
瞥見のように「べつけん」ではなく、「べっけん」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです。
促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。
瞥見であれば、瞥(べつ)+見(けん)なので、見(後ろの語)の前に付いた音である”つ”が促音の”っ”に変化します。
例えば「楽器(がっき)」や「切削(せっさく)」は促音化なしで読むと、
「がくき」や「せつさく」と読むのが普通です。
もともと”楽”には「がっ」という読み方はないですし、”切”にも「せっ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では促音化によって促音(「っ」)に変化するため、
「楽(がっ)」「切(せっ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が促音化によって促音(「っ」)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で瞥見の意味と類義語について解説していきます。
2.瞥見の意味と類義語について
では瞥見の意味と類義語について見ていきましょう。
まず瞥見は「ちらっと見ること。ざっと目を通すこと」の意味として用いられています。
瞥見を用いた例文としては、「これに関しては瞥見も許されない」や、
「瞥見した彼女の部屋はとてもきれいだった」のような使い方で用いられています。
また瞥見の類義語としては、「一見(いっけん)・尻目(しりめ)・横目(よこめ)・垣間見る(かいまみる)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても瞥見と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「瞥見の読み方と意味、”えっけん”と”べっけん”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 瞥見の正しい読み方は「べっけん」で、「えっけん」は間違い。
- 瞥見は「ちらっと見ること。ざっと目を通すこと」の意味。
- 瞥見の類義語には、「一見・尻目・横目・垣間見る」などがある。