雪隠の読み方と意味、「せっちん」と「せついん」正しいのは?

 

さて日常的に使われることはあまりないですが、「雪隠」という言葉があります。

 

この雪隠に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
雪隠がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。

 

そこでこのページでは雪隠の読み方と意味、「せっちん」と「せついん」どちらが正しいのかを解説します。

 

どうぞご覧ください。

 

 

 

1.雪隠の正しい読み方は「せっちん」「せついん」?

 

では雪隠の正しい読み方は、「せっちん」「せついん」どちらなのかを見ていきましょう。

 

結論から言ってしまうと、雪隠の正しい読み方は「せっちん」「せついん」の両方になります

 

雪隠の”雪”は「ゆき」「せつ」、”隠”は「かく(れる)」「いん」「おん」と読むことができます。

 

 

ただ一般的には雪隠は「せっちん」と読むことがほとんどです。

 

 

 

また雪隠の読み方はそのままだと「せついん」と読むことはできますが、「せっちん」という読み方をすることはできません。

 

雪隠のように「せついん」ではなく、「せっちん」と変化して読むのは、日本語の「連声(れんじょう)」と呼ばれているものです

 

 

連声とは、”ア行(母音)・ヤ行・ワ行で始まる語が、「m」「n」「t」を末尾に持つ語に結びついたとき、発音しやすくするために、後ろの語(ア行・ヤ行・ワ行で始まる語)の語頭がマ行・ナ行・タ行の音に変化する現象のこと”を言います。

 

 

雪隠(せっちん)であれば、雪(せつ)[set](「t」を末尾に持つ語)+隠(いん)[in](ア行で始まる語)なので、隠(いん)[in](後ろの語)の語頭である”い”がタ行の音である”ち”に変化します。

 

・雪(せつ)[set] + 隠(いん)[in] → 雪隠(せっちん)[settin]

 

 

 

例えば「三位(さんみ)」や「銀杏(ぎんなん)」は連声なしで読むと、
「さんい」や「ぎんあん」と読むのが普通です。

 

・三(さん)[san] + 位(い)[i] → 三位(さんみ)[sanmi]

 

・銀(ぎん)[gin] + 杏(あん)[an] → 銀杏(ぎんなん)[ginnan]

 

もともと”位”には「み」という読み方はないですし、”杏”にも「なん」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では連声によってマ行・ナ行・タ行の音に変化するため、
「三位(さんみ)」「銀杏(ぎんなん)」と変化させて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が連声によって、マ行・ナ行・タ行の音に変化するわけではないので注意してください。

 

 

次の章で雪隠の意味と類義語について解説していきます。

 

2.雪隠の意味と類義語について

 

では雪隠の意味と類義語について見ていきましょう。

 

まず雪隠は「便所のこと」の意味として用いられています。

 

雪竇(せっとう)という名の禅師が霊隠寺(れいいんじ)の便所掃除の役割をしていたことから、”雪隠”という漢字が当てられています。

 

 

 

また雪隠の類義語としては、「隠所(いんじょ)・化粧室(けしょうしつ)・洗面所(せんめんじょ)・レストルーム」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても雪隠と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「雪隠の読み方と意味、”せっちん”と”せついん”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ