さて日常的に使われることはあまりないですが、「厳父」という言葉があります。
この厳父に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
厳父がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは厳父の読み方と意味、「げんふ」と「げんぷ」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
では厳父の正しい読み方は、「げんふ」「げんぷ」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、厳父の正しい読み方は「げんぷ」になります。
厳父の”厳”は「きび(しい)」「げん」、”父”は「ちち」「ふ」と読むことができますが、厳父を「げんふ」と読むのは間違いです。
また厳父の”父”の読み方は「ふ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぷ」という読み方をすることはできません。
厳父のように「げんふ」ではなく、「げんぷ」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです。
半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。
このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。
厳父であれば、厳(げん)+父(ふ)なので、父(後ろの語)の語頭である”ふ”が半濁音の”ぷ”に変化します。
例えば「卵白(らんぱく)」や「分布(ぶんぷ)」は半濁音化なしで読むと、
「らんはく」や「ぶんふ」と読むのが普通です。
もともと”白”には「ぱく」という読み方はないですし、”布”にも「ぷ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するため、
「卵白(らんぱく)」「分布(ぶんぷ)」と変化させて読んでいるのです。
ただすべての言葉が半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で厳父の意味と類義語について解説していきます。
では厳父の意味と類義語について見ていきましょう。
まず厳父は「厳しい父。厳格な父のこと/他人の父の尊敬語のこと」の意味として用いられています。
厳父を用いた例文としては、「厳父によって何不自由なく育てられた」や、
「彼の厳父は無口だがとても優しい」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「厳しい父。厳格な父のこと」の意味で、
後者の例文は「他人の父の尊敬語のこと」の意味で使用しています。
また厳父の類義語としては、「令厳(れいげん)・尊翁(そんおう)・愚父(ぐふ)・慈父(じふ)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても厳父と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「厳父の読み方と意味、”げんふ”と”げんぷ”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、