このページでは厳父の読み方と意味、「げんふ」と「げんぷ」どちらが正しいのかを解説しています。

 

 

 

1.厳父の正しい読み方は「げんふ」「げんぷ」?

 

結論から言ってしまうと、厳父の正しい読み方は「げんぷ」になります

 

厳父の”厳”は「きび(しい)」「げん」、”父”は「ちち」「ふ」と読むことができますが、厳父を「げんふ」と読むのは間違いです。

 

 

 

また厳父の”父”の読み方は「ふ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぷ」という読み方をすることはできません。

 

厳父のように「げんふ」ではなく、「げんぷ」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです

 

 

半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。

 

このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。

 

厳父であれば、厳(げん)+父(ふ)なので、父(後ろの語)の語頭である”ふ”が半濁音の”ぷ”に変化します。

 

 

 

例えば「卵白(らんぱく)」や「分布(ぶんぷ)」は半濁音化なしで読むと、
「らんはく」や「ぶんふ」と読むのが普通です。

 

もともと”白”には「ぱく」という読み方はないですし、”布”にも「ぷ」という読み方は存在しません

 

 

ですが日本語では半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するため、
「卵白(らんぱく)」「分布(ぶんぷ)」と変化させて読んでいるのです。

 

ただすべての言葉が半濁音化によって半濁音(パ行音)に変化するわけではないので、注意してください。

 

次の章で厳父の意味について解説していきます。

 

2.厳父の意味について

 

厳父は「厳しい父。厳格な父のこと/他人の父の尊敬語のこと」の意味として用いられています。

 

 

厳父を用いた例文としては、「厳父によって何不自由なく育てられた」や、
「彼の厳父は無口だがとても優しい」のような使い方で用いられています。

 

前者の例文は「厳しい父。厳格な父のこと」の意味で、
後者の例文は「他人の父の尊敬語のこと」の意味で使用しています。

 

 

 

また厳父の類義語としては、「令厳(れいげん)・尊翁(そんおう)・愚父(ぐふ)・慈父(じふ)」などの言葉が挙げられます

 

どの言葉についても厳父と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

 

 

以上が「厳父の読み方と意味、”げんふ”と”げんぷ”正しいのは?」でした。

 

 

3.まとめ

これまで説明したことをまとめますと、

  • 厳父の正しい読み方は「げんぷ」で、「げんふ」は間違い。
  • 厳父は「厳しい父。厳格な父のこと/他人の父の尊敬語のこと」の意味。
  • 厳父の類義語には、「令厳・尊翁・愚父・慈父」などがある。

 

 

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