結論から言ってしまうと、口火の正しい読み方は「くちび」になります。
口火の”火”は「ひ」「か」と読むことができますが、口火は「くちび」と読むのが正しく、「くちひ」と読むのは間違いです。
また”火”の読み方は「ひ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「び」という読み方をすることはできません。
口火のように「くちひ」ではなく、「くちび」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
口火であれば、口(くち)+火(ひ)なので、火(後ろの語)の語頭である清音の”ひ”が濁音の”び”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では、連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で口火の意味について解説していきます。
口火は「爆薬やガス器具などを点火させるのに用いる火のこと/物事の起こるきっかけや原因のこと」の意味として用いられています。
口火を用いた例文としては、「導火線に点火するための口火」や、
「その小さな喧嘩が事件の口火となった」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「爆薬やガス器具などを点火させるのに用いる火のこと」の意味で、後者の例文は「物事の起こるきっかけや原因のこと」の意味で使用しています。
また口火の類義語としては、「動因(どういん)・動機(どうき)・要因(よういん)・成因(せいいん)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても口火と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「口火の読み方と意味、”くちひ”と”くちび”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
(写真あり)藜、櫛、羆など
(写真あり)竜髭菜、青梗菜、蕗など
(写真あり)岩魚、栄螺、鱧など
(写真あり)海驢、犀、猫鼬など
(写真あり)花鶏、信天翁、杜鵑など
(写真あり)薊、金木犀、百合など
(写真あり)水黽、蟋蟀、蟷螂など
(写真あり)外郎、皮蛋、雲呑など
(写真あり)行灯、暖簾、轆轤など
<読み間違えやすい漢字の一覧>
哀悼、重複、出生、集荷など
依存、過不足、続柄など
<難読漢字の一覧(偏)>
(写真あり)鯆、鰍、鰉など
(写真あり)蝗、蠍、蝮など
(写真あり)梲、栂、樅など
(写真あり)鎹、鍬、釦など
<覚えておきたい知識>
鉄火巻きの具材は?、クリスマス・イヴはいつ?など
(写真あり)カラーボックス、ACアダプターなど