さて日常的に使われるもので「百般」という言葉があります。
この百般に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
百般がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは百般の読み方と意味、「ひゃっぱん」と「ひゃくはん」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
1.百般の正しい読み方は「ひゃっぱん」「ひゃくはん」?
では百般の正しい読み方は、「ひゃっぱん」「ひゃくはん」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、百般の正しい読み方は「ひゃっぱん」になります。
百般の”百”は「ひゃく」、”般”は「はん」と読むことができますが、
百般は「ひゃっぱん」と読むのが正しく、「ひゃくはん」と読むのは間違いです。
また百般を「ひゃっぱん」と読むのは、日本語の”促音化(そくおんか)+半濁音化(はんだくおんか)”によるものです。
百般の”百”の読み方は「ひゃく」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ひゃっ」という読み方をすることはできません。
百般のように「ひゃくぱん」ではなく、「ひゃっぱん」と変化して読むのは、日本語の「促音化(そくおんか)」と呼ばれているものです。
(”般”を「ぱん」と読むのは半濁音化によるもので、少し後に解説しています)
促音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語(カ行・サ行・タ行・パ行)の前に付いた音が「っ」(これを促音という)に変化する現象のこと”を言います。
百般であれば、百(ひゃく)+般(ぱん)なので、般(後ろの語)の前に付いた音である”く”が促音の”っ”に変化します。
そして百般の”般”の読み方は「はん」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぱん」という読み方をすることはできません。
百般のように「ひゃっはん」ではなく、「ひゃっぱん」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化(はんだくおんか)」と呼ばれているものです。
半濁音化とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭(ハ行音)がパ行音に変化する現象のこと”を言います。
このパ行音(パ・ピ・プ・ペ・ポ)のことを”半濁音(はんだくおん)”と呼びます。
百般であれば、百(ひゃっ)+般(はん)なので、般(後ろの語)の語頭である”は”が半濁音の”ぱ”に変化します。
このように日本語の”促音化+半濁音化”によって百般を「ひゃっぱん」と読んでいます。
次の章で百般の意味と類義語について解説していきます。
2.百般の意味と類義語について
では百般の意味と類義語について見ていきましょう。
まず百般は「色々な方面。様々な事柄のこと。万般(ばんぱん)」の意味として用いられています。
百般を用いた例文としては、「彼には百般の才能がある」や、
「百般の事情に通じている」のような使い方で用いられています。
また百般の類義語としては、「万事(ばんじ)・多彩(たさい)・諸事(しょじ)・凡百(ぼんぴゃく)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても百般と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「百般の読み方と意味、”ひゃっぱん”と”ひゃくはん”正しいのは?」でした。
3.まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 百般の正しい読み方は「ひゃっぱん」で、「ひゃくはん」は間違い。
- 百般は「色々な方面。様々な事柄のこと。万般」の意味。
- 百般の類義語には、「万事・多彩・諸事・凡百」などがある。