匹夫の読み方と意味、「ひきふ」と「ひっぷ」正しいのは？

さて日常的に使われることはほとんどないですが、「匹夫」という言葉があります。

この匹夫に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
匹夫がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。

そこでこのページでは匹夫の読み方と意味、「ひきふ」と「ひっぷ」どちらが正しいのかを解説します。

どうぞご覧ください。

１．匹夫の正しい読み方は「ひきふ」「ひっぷ」？

では匹夫の正しい読み方は、「ひきふ」「ひっぷ」どちらなのかを見ていきましょう。

結論から言ってしまうと、匹夫の正しい読み方は「ひっぷ」になります。

匹夫の”匹”は「ひき」「ひつ」、”夫”は「おっと」「ふ」と読むことができますが、匹夫を「ひきふ」と読むのは間違いです。

また匹夫を「ひっぷ」と読むのは、日本語の”促音化（そくおんか）＋半濁音化（はんだくおんか）”によるものです。

匹夫の”匹”の読み方は「ひき」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ひっ」という読み方をすることはできません。

匹夫のように「ひきぷ」ではなく、「ひっぷ」と変化して読むのは、日本語の「促音化（そくおんか）」と呼ばれているものです。

（”夫”を「ぷ」と読むのは半濁音化によるもので、少し後に解説しています）

促音化とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語（カ行・サ行・タ行・パ行）の前に付いた音が「っ」（これを促音という）に変化する現象のこと”を言います。

匹夫であれば、匹（ひき）＋夫（ぷ）なので、夫（後ろの語）の前に付いた音である”き”が促音の”っ”に変化します。

そして匹夫の”夫”の読み方は「ふ」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぷ」という読み方をすることはできません。

匹夫のように「ひっふ」ではなく、「ひっぷ」と変化して読むのは、日本語の「半濁音化（はんだくおんか）」と呼ばれているものです。

半濁音化とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭（ハ行音）がパ行音に変化する現象のこと”を言います。

このパ行音（パ・ピ・プ・ペ・ポ）のことを”半濁音（はんだくおん）”と呼びます。

匹夫であれば、匹（ひっ）＋夫（ふ）なので、夫（後ろの語）の語頭である”ふ”が半濁音の”ぷ”に変化します。

このように日本語の”促音化＋半濁音化”によって匹夫を「ひっぷ」と読んでいます。

次の章で匹夫の意味と類義語について解説していきます。

では匹夫の意味と類義語について見ていきましょう。

まず匹夫は「身分の低い男のこと/教養のない男のこと」の意味として用いられています。

匹夫という言葉を用いたもので、”匹夫の勇（ゆう）”と”匹夫も志を奪うべからず”ということわざがあります。

”匹夫の勇”は「深い考えがなく、がむしゃらに無茶な行動を起こそうとするつまらない勇気」の意味で、”匹夫も志を奪うべからず”は「たとえ匹夫であっても、しっかりとした志があるならば、誰もそれを変えることはできない」の意味となります。

また匹夫の類義語としては、「凡夫（ぼんぷ）・小物（こもの）・雑兵（ぞうひょう）・凡骨（ぼんこつ）」などの言葉が挙げられます。

どの言葉についても匹夫と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。

以上が「匹夫の読み方と意味、”ひきふ”と”ひっぷ”正しいのは？」でした。

これまで説明したことをまとめますと、