さて日常的に使われるもので「辛抱」という言葉があります。
この辛抱に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、
辛抱がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いですよね。
そこでこのページでは辛抱の読み方と意味、「しんほう」と「しんぼう」どちらが正しいのかを解説します。
どうぞご覧ください。
１．辛抱の正しい読み方は「しんほう」「しんぼう」？
では辛抱の正しい読み方は、「しんほう」「しんぼう」どちらなのかを見ていきましょう。
結論から言ってしまうと、辛抱の正しい読み方は「しんぼう」になります。
辛抱の”抱”は「かか（える）」「いだ（く）」「ほう」と読むことができますが、
辛抱は「しんぼう」と読むのが正しく、「しんほう」と読むのは間違いです。
また”抱”の読み方は「ほう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「ぼう」という読み方をすることはできません。
辛抱のように「しんほう」ではなく、「しんぼう」と濁って読むのは、日本語の「連濁（れんだく）」と呼ばれているものです。
連濁とは、”２つの語が結びついて１つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
辛抱であれば、辛（しん）＋抱（ほう）なので、抱（後ろの語）の語頭である清音の”ほ”が濁音の”ぼ”に変化します。
例えば「手紙（てがみ）」や「綿毛（わたげ）」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙（てがみ）」「綿毛（わたげ）」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で辛抱の意味と類義語について解説していきます。
２．辛抱の意味と類義語について
では辛抱の意味と類義語について見ていきましょう。
まず辛抱は「辛いことをじっと我慢すること」の意味として用いられています。
辛抱を用いた例文としては、「もう少しの辛抱だ」や、
「彼は辛抱強いです」のような使い方で用いられています。
また辛抱の類義語としては、「忍耐（にんたい）・我慢（がまん）・忍苦（にんく）・自制（じせい）」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても辛抱と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「辛抱の読み方と意味、”しんほう”と”しんぼう”正しいのは？」でした。
３．まとめ
これまで説明したことをまとめますと、
- 辛抱の正しい読み方は「しんぼう」で、「しんほう」は間違い。
- 辛抱は「辛いことをじっと我慢すること」の意味。
- 辛抱の類義語には、「忍耐・我慢・忍苦・自制」などがある。