結論から言ってしまうと、往生の正しい読み方は「おうじょう」になります。
往生の”往”は「ゆ(く)」「おう」、”生”は「い(きる)」「せい」「しょう」と読むことができますが、往生を「おうせい」と読むのは間違いです。
また”生”の読み方は「しょう」と読むことはできますが、
もともとそれ単体では「じょう」という読み方をすることはできません。
往生のように「おうしょう」ではなく、「おうじょう」と濁って読むのは、日本語の「連濁(れんだく)」と呼ばれているものです。
連濁とは、”2つの語が結びついて1つの語になるときに、発音しやすくするために、後ろの語の語頭が清音から濁音に変化する現象のこと”を言います。
往生であれば、往(おう)+生(しょう)なので、生(後ろの語)の語頭である清音の”し”が濁音の”じ”に変化します。
例えば「手紙(てがみ)」や「綿毛(わたげ)」は連濁なしで読むと、
「てかみ」や「わたけ」と読むのが普通です。
もともと”紙”には「がみ」という読み方はないですし、”毛”にも「げ」という読み方は存在しません。
ですが日本語では連濁によって後ろの語頭が清音から濁音に変わるため、
「手紙(てがみ)」「綿毛(わたげ)」と濁らせて読んでいるのです。
ただすべての言葉が連濁によって濁音に変化するわけではないので、注意してください。
次の章で往生の意味と類義語について解説していきます。
往生は「死後、極楽浄土に生まれ変わること/死ぬこと/抵抗などを諦めること/困り果てること」の意味として用いられています。
往生を用いた例文としては、「そろそろ往生したらどうかな」や、「車が立ち往生する」のような使い方で用いられています。
前者の例文は「抵抗などを諦めること」の意味で、後者の例文は「困り果てること」の意味で使用しています。
また往生の類義語としては、「成仏(じょうぶつ)・昇天(しょうてん)・逝去(せいきょ)・他界(たかい)」などの言葉が挙げられます。
どの言葉についても往生と意味は似ていますが、まったく同じ意味ではないので注意してください。
以上が「往生の読み方と意味、”おうせい”と”おうじょう”正しいのは?」でした。
これまで説明したことをまとめますと、
<難読漢字の一覧>
<読み間違えやすい漢字の一覧>
<難読漢字の一覧(偏)>